【ITS世界会議11】インフラと車両側の双方からアプローチしたパナソニック

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ITSジャパンの名誉会長 豊田章一郎氏が会場を訪問。PAS社社長の柴田雅久氏の説明を受けた
ITSジャパンの名誉会長 豊田章一郎氏が会場を訪問。PAS社社長の柴田雅久氏の説明を受けた 全 8 枚 拡大写真

パナソニックはITS世界会議の自社展示会場を「環境」「安全」の二つのコーナーに分けて構成していた。取材時は、ITSジャパン名誉会長豊田章一郎氏が訪れ、展示内容について同社のオートモーティブシステムズカンパニー社長柴田雅久氏より熱心な説明を受けていた。

「環境」のコーナーではいよいよ家庭への本格普及を目指す、EV車用充電端末のセットを展示。アメリカの規格にも合うSAE J1772企画の単相200Vの普通充電のシステムで、コードを別にしたシステム価格は15万円と安めに設定。コンパクトで家庭でも設置場所に困らないことをアピールしていた。

高速道路や駐車場の車両監視システムでは、赤外線を使った投光機を昨年の釜山会場に引き続いて出展。常時投光するのではなく、30pのプログレッシブカメラと同期させて投光することで従来のタイプに比べて97%もの省エネが可能になったという。また、車両のガラス反射を防いで昼夜を問わず車内の乗員を捉えられるアクティブイメージセンサーを開発。すでに東京・八王子料金所で試験運用を行っていることを明らかにした。

電力網を通信ネットワークに変換する「PLC(Power Lan Communication)」を使った充電システムも釜山から引き継いで展示した。これを利用することでEV車に充電しながら、様々なネットワークに接続でき、監視カメラの接続や音楽のダウンロードにも対応可能となる。家庭用だけだったPLCの技術を自動車向けに応用することが期待されている。

路車間、車々間通信によって制御される次世代の運転サポートサービスについても参考出品。これは三洋電機がかねてより開発を進めてきたもので、モジュール化を進めることでシステムの大幅な小型化を実現している。現段階では日本やアメリカの仕様に合わせた700MHzでの対応だが、通信プロトコルの共通化によりRFの変更で欧州の5.9GHzへの対応も可能だという。

その他、人が操作しなくてもシステムが代わりに制御してくれる未来のコックピットをイメージした「Easy & Evolution Cokpit」のイメージビデオを放映。スマートフォントの連携で目的地設定自動化したり、ドライバーが気付かない危険をアイコンで知らせ、さらにスマートグリッドにも対応するコンセプトを紹介した。

《会田肇》

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