三菱自動車の益子修社長は28日、2012年3月期第2四半期決算会見の席で、タイでの洪水について「当社のラムチャバン工場は直接的な被害はないが、水没している部品メーカーがかなりある」と述べた。
生産を再開するには金型が必要で、部品メーカーは「潜水夫を雇って、水の中からその回収に当たっている」(益子社長)という。そのため、いまタイでは潜水夫と潜水具が不足しているそうだ。さらに、船もないことから、ドラム缶をつなぎ合わせて筏をつくり、重い金型を引き上げているとのこと。
このように、部品メーカーは涙ぐましい努力をしているわけだが、それでも回収できそうもない金型がある。その場合、新たにつくらなければならず、多少の時間がかかってしまう。生産再開まで1か月半としたのには、こうした理由があった。