【東京モーターショー11】トヨタ アクア…新型HVの自慢は燃費だけではない

自動車 ニューモデル モーターショー
トヨタの新型ハイブリッドカー アクア
トヨタの新型ハイブリッドカー アクア 全 24 枚 拡大写真

トヨタ自動車が東京モーターショーに出品するコンパクトハイブリッドモデル『AQUA(アクア)』は、トヨタブースにおける最大の目玉モデルだ。

【画像全24枚】

モーターショー開催直後に市販が予定されており、展示されるのも量産モデルと考えられる。いわば“特別内覧会”のようなものだ。

アクアの最大の目玉は、プラグインタイプのハイブリッドを除く市販車で燃費の新チャンピオンとなることが確定的という高いエコ性能であろう。トヨタの事前公表情報によれば、燃費は“約”という但し書き付きでJC08モードで35km/リットル、10・15モードで40km/リットル。会場でも同じ数値が示される可能性が高い。

この数値は3代目『プリウス』よりも良好なもので、プリウスを超えるクルマを出すのは結局トヨタということになりそうだ。

が、アクアの特徴はそればかりではない。チーフエンジニアを務めたのは小木曽聡氏。3代目プリウスの開発にも深く関わったエンジニアで、今回は開発責任者として辣腕を振るう機会を得た。その小木曽氏が目玉として挙げるのは、ハイブリッドカーとしてのパッケージング革命だ。

パワートレインは大型電池を必要とする2モーター式コンバインドハイブリッド+1.5リットル直4アトキンソンサイクルエンジンと、スペック的には2代目プリウスに似たものだが、「バッテリーを含めたシステム全体の容積を大幅に削減した」(小木曽氏)という。

「システムの小型化に加えて、技ありのパッケージングで室内を拡大しました。ハイブリッドシステムを搭載し、空力特性を維持するため車高も抑え気味にしながら、『カローラ』と同等以上の居住性と、ゴルフバッグ3つを積めるラゲッジスペースを確保しました。ユーザーの皆様にもぜひ会場でご覧いただきたいと思います」(小木曽氏)

ちなみに、ハイブリッド化で床下に重量物が多いことと車高の低さが低重心化にも寄与しており、走行性能が高いこともアクアの売りであるというから楽しみだ。

《井元康一郎》

井元康一郎

井元康一郎 鹿児島出身。大学卒業後、パイプオルガン奏者、高校教員、娯楽誌記者、経済誌記者などを経て独立。自動車、宇宙航空、電機、化学、映画、音楽、楽器などをフィールドに、取材・執筆活動を行っている。 著書に『プリウスvsインサイト』(小学館)、『レクサス─トヨタは世界的ブランドを打ち出せるのか』(プレジデント社)がある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. SUBARU公認の結婚指輪、ペアのリングから六連星が浮かび上がる…12月24日発売
  2. 日産『ティアナ』新型、HUAWEIの最新コックピット搭載で約310万円から…広州モーターショー2025
  3. トヨタ『スープラ』1000台以上をリコール…水が浸入して火災のおそれ
  4. 550馬力のマッスルカー『チャージャー スキャットパック』、4ドアの米国受注開始…6万ドル以下で最強のセダンに
  5. トヨタの米国ミニバンが「エスティマ難民」の受け皿に? 新型発表で高まる「日本導入」への期待
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る