三菱樹脂、自動車のリチウムイオン二次電池向けセパレータに参入

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リチウムイオン二次電池用セパレータ、セパレントと、耐熱グレードの構成イメージ(左上)
リチウムイオン二次電池用セパレータ、セパレントと、耐熱グレードの構成イメージ(左上) 全 1 枚 拡大写真

三菱樹脂は、需要の拡大が見込まれる自動車用リチウムイオン二次電池向けセパレーターに参入すると発表した。開発した自動車向け電池の耐熱セパレータを、自動車用リチウムイオン二次電池メーカーによる品質評価を経て2012年に発売し、13年度から量産化する計画。

セパレータはリチウムイオン電池主要4部材の1つで、リチウムイオンを適度に透過させ、正極と負極が触れてショートするのを防ぐ機能を持つ多孔質フィルム。電池が異常発熱した場合に安全に孔を塞ぐ、シャットダウン機能も持つ。

同社はリチウムイオン二次電池用部材の製造・販売を手がける三菱化学と連携しながら、独自の乾式法のリチウムイオン二次電池用セパレータ「セパレント」を2009年に開発し、携帯機器向けのリチウムイオン電池に供給してきた。セパレントをベースに、需要拡大が見込める自動車用リチウムイオン二次電池市場をターゲットにした低コストの高耐熱セパレータを開発した。

この高耐熱セパレータは、セパレータに独自の耐熱コートを行った製品で200度以上の耐熱性を持ち、電池の内部短絡を防止する。また、長年培ったコーティング剤の開発力とコーティングプロセス技術により、市場に流通している耐熱セパレータ(湿式法)よりコスト競争力も高い。

同社は、リチウムイオン二次電池用の4部材を販売する三菱化学と連携しながら、グローバルな自動車向けに顧客ごとの性能評価やカスタマイズを実施し、2012年度中の実用化を目指す。13年度には高耐熱セパレータを量産化、セパレータ全体で2015年度に7200万平方mの販売を目指す。

《レスポンス編集部》

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