【BMW X3 試乗】差別化されたSUVとして魅力…松下宏

試乗記 輸入車
BMW X3
BMW X3 全 7 枚 拡大写真

新型BMW『X3』はひと目でBMW X3と分かるデザインを採用した。キープコンセプトだが、全体にリファインされて新鮮な印象を与える。直立したキドニーグリルは従来のものより大きくなって存在感を高められた。リング形状の車幅灯を持つヘッドライトもBMWの特徴だ。

【画像全7枚】

インテリアはインスト中央部分をやや運転席側に傾けたドライバー・オリエンテッドのデザインが採用されるとともに、インパネ上部に8.8インチの大型液晶ディスプレーが配置されたのを始め、木目や本革などの自然素材の採用で、クォリティが高められた。

X3には「xDrive28i」と「xDrive35i」の2グレードが設定される。どちらも直列6気筒3.0Lエンジンを搭載し、28iは自然吸気仕様、35iにはツインターボ仕様とされて動力性能には大きな違いが設けられている。

試乗したのは28i。190kW/310Nmの実力は3.0L級の自然吸気エンジンとしても高いレベルにあり、1850kgに達するX3のボディに対しても十分という印象。BMWの自然吸気6気筒エンジンらしいスムーズな吹き上がりに加え、ATが電子制御8速ATに変わったこともあって、とても滑らかな走りが可能だ。

新しいX3は動力性能を向上させると同時に燃費も大幅に改善した。特に35iでは従来の30iに比べて40%以上も改善したという。これはエンジンやトランスミッションの改良だけでなく、アイドリングストップ機構を装着したことが大きい。

装備の違いもあるから単純ではないが、動力性能だけを考えたら35iではなく28iで十分。特に試乗車にはハイラインパッケージやダイナミックダンピングコントロール、ネバタレザーシートなどのオプションが装着されていたので、ますますこれで十分という印象になった。

X3の特徴はしっかりした足回りにある。これはX5などにも共通するもので、高速レーンチェンジなどでもほとんどロールしないような安定感の高い足回りに仕上げている。コーナーを抜けていくときの安定感も同様だ。BMWがSUVではなくSAVと呼ぶのはこのあたりに大きな理由があるのだと思う。

オプションの19インチのPゼロはちょっと硬めの乗り心地を感じさせるが、前述のダイナミックダンピングコントロールによって調整できる。

28iの試乗車には、598万円の車両本体価格に加えて、100万円を超えるオプションが装着されていたので、車両価格ベースで700万円を超える水準に達する。さすがに安い買い物ではなく簡単に手を出すわけにはいかないが、出せる余裕のある人には差別化されたSUV(SAV)として魅力的なクルマになると思う。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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