【ホンダ フリードスパイクHV 試乗】ひとクラス上の走り…松下宏

試乗記 国産車
フリードスパイク
フリードスパイク 全 6 枚 拡大写真

ホンダ『フリードスバイク』はマイナーチェンジで「フリードFLEX」を統合するとともに、ハイブリッド車を追加した。

スパイクもフリードも初期受注を見ると、ハイブリッド車がガソリン車よりも多く売れている。ハイブリッドが主流でガソリン車が傍流という時代が到来しているのが分かる。

フリードスパイクハイブリッドは1.5リットルエンジンに電気モーターを組み合わせた「IMA」。ホンダのIMAは基本がエンジンで電気モーターがアシストする形なので、EVとしての発進や走行はできず、走行中は常にエンジンが回っている。

このためガソリン車から乗り換えたときにびっくりするほどの静粛性はないが、信号待ちなどで停車するときには、停車する寸前からエンジンが停止してアイドリングストップに入る仕組みだ。

またハイブリッド車はひとクラス上のモデルに位置付けられ、騒音・振動対策が入念に施されているので、全体としてガソリン車よりも静かな走りが味わえる。

IMAは比較的シンプルなメカニズムで価格も安いのが特徴で、ホンダ独自の空間設計と合わせてハイブリッド化によってもほとんどスペースが犠牲になることがない。ガソリン車のスパイクと同様の使い勝手を実現する。

走りはガソリン車よりも上だ。ハイブリッド車には、同じ1.5Lでも仕様の異なるエンジンを搭載していて、エンジンそのものの動力性能の数値などはガソリン車に劣るが、電気モーターとの組み合わせで元気良く走れる。特に発進時に直ちにトルクが立ち上がるモーターの特性から、発進加速に優れている。

重量の重い電池を後方の低い位置に搭載したことで、重量バランスが良くなった部分があり、安定性や乗り心地に優れた走りを実現するのも好感の持てる部分だ。

価格はちょっと高めの印象だ。試乗したハイブリッド・ジャストセレクションの車両本体価格は230万円弱だが、カーナビ、SRSサイド&カーテンエアバッグ、Lパッケージなどをオプション装着すると、車両価格が290万円を超える。コンパクトカーとはいえない価格帯に達してしまう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. マツダ、電動セダン『EZ-6』世界初公開、24年発売へ SUVコンセプトも…北京モーターショー2024
  2. スバルとスカイラインにフィーチャー…第4回アリオ上尾 昭和平成オールドカー展示会
  3. 【ホンダ ヴェゼル 改良新型】開発責任者に聞いた、改良に求められた「バリュー」と「世界観」とは
  4. タイヤブランドGTラジアルよりオールシーズンタイヤ「4シーズンズ」発売
  5. トヨタが新型BEVの『bZ3C』と『bZ3X』を世界初公開…北京モーターショー2024
  6. アルファロメオ『ステルヴィオ』後継モデルは、大容量バッテリー搭載で航続700km実現か
  7. 日産、北京モーターショー2024で新エネルギー車のコンセプトカー4車種を公開
  8. BMWの4ドアクーペEV『i4』、改良新型は表情変化…北京モーターショー2024
  9. Sズキが電動マッサージ器を「魔改造」、25mドラッグレースに挑戦!!
  10. 郵便局の集配車が「赤く蘇る」、KeePerが8000台を施工
ランキングをもっと見る