【新聞ウォッチ】ずれ込む景気回復,ひとり気を吐く アクア

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トヨタ・アクア
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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年1月25日付

●ユーロ圏景気後退、世界経済3.3%成長に減速、日本の消費税10%「不十分」(読売・1面)

●損保ジャパン・日本興亜合併へ、東京海上抜き首位に(朝日・1面)

●東京ゲートブリッジ、湾岸パノラマ散歩、報道向け公開、来月12日開通(朝日・29面)

●消費税国会首相演説「政局より大局」難しく(毎日・1面)

●転倒者続出、交通乱れ、首都圏積雪(産経・26面)

●アクアラインで時速179キロ、容疑の男逮捕(産経・27面)

●日銀総裁「景気回復、遅れる」11年度成長率マイナス0.4%、海外経済など影響(東京・7面)

●東京オートサロン2012UV部門、カスタム6輪車が優秀賞、日本自動車大学校の学生7人の作品(東京・23面)

●車用鋼板4%値下げ、5000円、新日鉄とトヨタ合意(日経・1面)

●日本車再出発:カイゼンの先へ、勝てる車へ発想転換(日経・12面)

●日本車世界シェア3年連続低下、ブランド力なお上位(日経・12面) 

●ハイブリッド「アクア」トヨタ、今年32万台、計画比3割増産(日経・12面)

●銅線材料工場、東南アジア最大級、住友電工、タイに、車向け需要にらむ(日経・13面)

●電子マネーで駐車場料金、タイムズ24まず都内2か所で(日経・35面)

ひとくちコメント

国際通貨基金(IMF)が世界経済見通しをプラス4.0%からプラス3.3%に引き下げ、「ユーロ圏の緊張の高まりが世界経済の回復を脅かす」と警告したという。きょうの読売が1面トップで報じているほか、各紙も経済面などで取り上げている。

それによると、ユーロ圏の2012年の実質経済成長率については、昨年9月予測のプラス1.1%からマイナス0.5%に下方修正。債務危機の影響により、「欧州は緩やかな景気後退局面に突入する」と予測している。

一方で、日本経済が足踏み状態を脱する時期について、日銀の白川方明総裁は「2012年度前半に若干後ずれした」との見通しを示したという。その背景には「海外経済の減速や円高の影響で生産や輸出が伸び悩んでいるためだ」そうだ。

各紙とも「国内回復ずれ込む」(産経)などの見出しが際立つが、ただ、白川総裁は個人消費や設備投資など内需は「予想外に底堅く推移している」と指摘。日経によると、仮説として(1)復興需要が公共投資だけでなく消費や民間投資に及び始めた、(2)輸入コストの低下など円高メリットが徐々に拡大、(3)高齢者向けビジネスの拡大---を理由に挙げたという。

こうした中、トヨタ自動車が咋年末に発売した小型ハイブリッド車(HV)『アクア』が絶好調だそうだ。きょうの日経にも「2012年の生産台数を32万台に引き上げる」と報じている。従来は年24万台を計画していたが、発売後1か月間の受注が11万台を超えたため、3割以上の増産に踏み切るという。

「内需は予想外に底堅い」という日銀総裁の発言を裏付けるかのようなアクアの快進撃だが、懸念されるのは「アクアの独り勝ち」だ。一極集中の構図がしばらく続くようでは本格的な回復基調に戻るかは見通せない。

《福田俊之》

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