ホンダの峯川尚常務執行役員は4日、都内で報道陣と懇談し、東京などの大都市圏に敷地面積が1000坪程度の大型販売店を設置していく考えを明らかにした。
峯川常務は「ホンダの場合、3系列にわけてベルノ、クリオ、プリモで店舗展開したのは日本がちょうど高度経済成長で土地が一番高い時だった。思ったような土地が買えない中で店舗展開したので、どうしても大都市では小さな拠点ばかりで、なかなか大きな拠点がなかった」と説明。
その上で、「今、ホンダの販売シェアが伸びないのが大都市。昔はホンダといったら大都市に強いホンダだったが、おそらくそれは販売店のキャパシティにもある程度の原因があると思っている」と明かす。
その理由として「250坪程度の店舗では、お客さんがピークの時には収容仕切れないし、十分な展示もできない。サービスの方もお客さんにご迷惑をかけてきた」点を挙げた。
このため峯川常務は「都市部での能力拡大を図っていく。これは東京だけでなく他の大都市も同じ。これからラインアップも拡充していくので、そういうものをきちんとプレゼンテーションでき、またお客さんに来て頂いてもご迷惑をかけない拠点を展開していくことは国内営業のひとつ大きな課題」と述べた。
ホンダの直営販売会社であるホンダカーズ東京中央が4日に東京都足立区に開設した足立小台店も、その一環。足立小台店は敷地面積が5300平方mあり、都内にあるホンダの店舗では最大級で、全モデルの試乗車を配備している。
足立小台店はもともと東京都北区にあった旧昭和町店を移設したもので、旧昭和町店は330平方程度だったという。ホンダカーズ東京中央では今年末から来年初めにかけて東京都三鷹市に足立小台店よりも広い店舗を開設する計画。
峯川常務は大型店舗について「やはり1000坪以上」とした上で、「東京や名古屋、大阪で物件があった時にチャンスを逃さないようやっていきたい」と述べた。