【新聞ウォッチ】収益改善へ---三菱が欧州生産撤退、スズキは逆輸入

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三菱自動車の欧州生産子会社、ネザーランズ・カー(NedCar B.V.)
三菱自動車の欧州生産子会社、ネザーランズ・カー(NedCar B.V.) 全 4 枚 拡大写真

気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2012年2月6日付

●社説TPP対米協議、日米協調の利益説け(毎日・5面)

●全日空機尻餅事故、仙台空港(毎日・24面)

●スズキ、アジアから逆輸入、同社初、低価格コンパクト車(産経・2面)

●人気商品開発ヒストリー:川崎重工業、バイク「Ninjia250R」(産経・10面)

●賢く節約、自動車タイヤ、適正な空気圧で燃費悪化防ぐ(産経・15面)

●料理研究家・ケンタローさん、首都高から転落、重傷(産経・22面)

●三菱自動車、欧州生産撤退へ、新興国シフト加速、需要低迷、来年メド(日経・1面)

●ホンダ、軽乗用車を内製、コスト減へ生産集約、鈴鹿の効率向上(日経・9面)

●オリンパス、臨時株主総会4月20日開催(日経・9面)

ひとくちコメント

円高や欧州債務危機が長期化の様相を見せる中で、自動車各社が収益改善に向けた“知恵比べ”の中身がみえてきた。三菱自動車は、欧州の自動車生産から撤退する方針を固めたと、きょう日経が1面トップで報じたほか、スズキは、アジアで低価格コンパクト車を生産し、日本に逆輸入することを計画していると、産経が取り上げている。

日経によると、三菱自動車は小型車などの生産を手掛けているオランダにある自社工場の生産を2013年をメドに全面的に打ち切るという。日本の自動車大手による欧州生産撤退は初めてのケースで、「債務危機の影響で欧州新車需要の低迷が続き、長期的にも欧州生産の採算好転が見込めないと判断した」としている。

同社はタイのバンコク郊外のラムチャバン地区に、第3の新工場を建設中で3月にも稼働する予定。洪水などのリスクも懸念されるが、輸出基地としても「(国内の)水島に匹敵する最重要戦略拠点」(益子修社長)と位置付けいる。同社はタイ以外にも今後は、ロシアやブラジルにも経営資源を集中投入するなど、新興国への事業シフトを加速させるという。

一方、産経によると、スズキが、タイかインドネシアの工場で量産する排気量が1000〜1200cc程度で、価格は90万円台とする低価格コンパクト車を日本に逆輸入する計画で、海外生産比率を引き上げることで、収益改善を狙うという。

すでに、タイからは日産自動車が『マーチ』を逆輸入。三菱自動車も今年夏からタイで生産を開始する世界戦略車『ミラージュ』を国内にも投入する計画を打ち出している。円高の嵐がとまらない中で自動車各社の“逆輸入”戦略も興味津々だ。

《福田俊之》

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