商船三井は、C重油を使用する舶用ディーゼル機関の粉塵除去装置(DPF)を同社グループ会社運航の外航船舶の発電用ディーゼル機関に搭載し、試験運用を開始したと発表した。外航船舶への自己再生型DPF搭載は世界初。
このDPF装置は、日本海事協会、赤阪鐵工所とともに、日本海事協会「業界要望による共同研究」のスキームにより同協会の研究支援を受けて開発に取り組んでいる。
DPF装置はセラミック(炭化珪素)繊維を素材としたフィルターを内蔵し、排気ガスが通過する際、このフィルターでPMを捕集する。排出されるPMの80%以上を捕集でき、黒煙排出の問題を解消する。
また、フィルターに捕集されたPMを自動的に燃焼除去する自己再生方式で、フィルターの目詰まりを起こさずにメンテナンスフリーで連続運転ができる。
実船試験運用は、約1年間(使用時間約4000時間)にわたって捕集性能などを検証する。その後、使用耐久性の評価を実施する。