【レクサス GS350バージョンL 試乗】アウトバーン速域を保ちたい衝動に駆られる…萩原秀輝

試乗記 国産車
レクサスGS350
レクサスGS350 全 4 枚 拡大写真

センターコンソールにあるスイッチで走行モードをスポーツにすると、メーター上部の証明がブルーからレッドに変わる。6速100km/h、1600rpmで高速道路を巡行していたが、同じアクセルの踏み込み量を保っていたのに、その瞬間にグォッという感じで加速体制に入った。走行モードの選択に、エンジンのスロットル制御がパワーを積極的に引き出す設定になったからだ。

アクセルを踏み込む。欧州のプレミアム系がトランスミッションの多段化を進めているなかにあっては、従来モデルながらの6速では物足りないようにも思える。だが、実際にはアクセルを床まで踏み込むまでもなく速やかなシフトダウンが実行され、フル加速体制に入る。そして、グォーッという感じの腹に響くような迫力あるエンジン音を発しつつ4000rpmあたりからトルクを上乗せされ、アクセルを踏み続けると回転数でパワーを稼ぐ実感とともに刺激的な加速を楽しませてくれる。

とくに、走行モードをノーマルにしていたときには路面のうねりを通過する際にフワッという感じで乗り心地を優先した設定となっていたが、スポーツからスポーツ+にするとダンパーの減衰力が高めに維持されフラット感ある走りが得られる。それだけに、さらにアクセルを踏み込んでアウトバーンの速域を保ちたくなる衝動に駆られたほどだ。

そんな気持ちを抑えて、走行モードをECOにしてみる。エンジンは、アクセル操作に対して穏やかな反応を示すスロットル制御となり、余計な気遣いなしに高効率な走りが実現できる。試しに高速道路の走行車線の流れに合わせて平均速度90km/hで走らせたところ、燃費は13.4km/リットルを記録。絶賛できるような結果ではないが、10-15モード燃費が10.0km/リットルであることを考えればそれなりに健闘したとも判断できる。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★

萩原秀輝|日本自動車ジャーナリスト協会理事
在学中よりレポーターとして活動。ツーリングカーレース優勝や入賞経験を生かし「クルマの走り」について深い洞察力を持つ。また、日本に初めて実践型安全運転教育を導入した輸入車系のスクールでインストラクターに従事し、開校時の1989年から現在に至るまでの受講者の累計が10000人を越えている。

《萩原秀輝》

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