【ATTT12】ナビタイム大西社長「スマートフォンナビはDA連携で車載ナビを超える」

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【ATTT12】ナビタイム大西社長「スマートフォンナビはDA連携で車載ナビを超える」
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ナビタイムジャパンの大西啓介社長は、国際自動車通信技術展(ATTT2012)のカンファレンスで、「スマートフォンの普及がもたらすナビゲーションの未来」と題した講演を実施、スマートフォンを活用したナビゲーションの展望について話した。

●スマートフォンとディスプレイオーディオ(DA)の組み合わせで車載ナビを超える

大西社長は「車の中で、今年と来年一番力を入れるのが、ディスプレイオーディオ(DA)との連携です。DAにスマートフォンのナビが加わると、機能性能ではオーディオ一体型カーナビゲーションを超える」と話した。

「通信により、地図や地点も最新のものを提供できる。これまでスマートフォンだけでは車両側の情報が取れなかったが、DAとつなげることで車速パルスなどの車両情報も入ってくる。画面も大きくタッチパネルとなり、(車載端末の)価格も数万円と非常に安くなる。価格も安くて性能もいいので、こういう形の流れになるじゃないか」との考えを示した。

それを具現化したスマートフォンナビと車載端末の組み合わせを参考出展した同社であるが、「今現在は課題が残っていて、接続規格がまだAndroidではほとんどできていない、iPhoneについても接続がしにくいといった状況で、そのへんが今年のテーマとなる」との見通しを述べた。

●スマートフォンを活用したクラウド型CRM(顧客管理)システム

また、カンファレンスの中では、DAとスマートフォンを活用したクラウドサービスとして、ディーラー向けCRM(顧客管理)システムに触れた。

大西社長は「ディーラーがサーバーを通じてユーザーと繋がることができるものでユーザーと車を紐付けることができる。ディスプレイオーディオの形をとれば、車速パルスなどの車両情報を取れるので、燃費情報を活用した燃費ランキングなど、同一車種同士のコミュニティやエコ診断といった、ユーザーの満足感を高めるサービスを提供することが可能となる」。

「また、走行履歴からオイル交換の時期がくればオイルクーポンなどの発行や、何か異常があった時には、確実にディーラーへユーザーを誘導することができる。こういったサービスのビジネスモデルを考えたとき、アプリ代や通信費などはどこが負担するのかといった問題はあるが、CRMと連携することできちんとしたマーケットが展開できる」と強調した。

●スマートフォン時代になっておこった変化

カンファレンス全体としてはスマートフォン時代になっておこった同社の変化について紹介するもので、フィーチャーフォン時代では、トータルナビゲーションサービスとして、電車・バス・自転車など、様々な移動手段のナビゲーション機能を詰め込んできた同社であるが、ユーザーに解りやすいよう、一つ一つのサービスを切り出して機能別のアプリケーションを提供するようになった事例を紹介した。

大西社長は「社内でも、サービスを切り出すことで、ユーザーを取り合うのではないかといった議論がありましたが、結果的には取り合うことはなくて、それぞれの単機能アプリがプラスアルファとなることになった」と、それぞれの機能で求めるユーザー層が異なることを明かした。

また、スマートフォンの無料アプリが多く登場する中、有料課金でサービスを提供する同社であるが、大西社長は「Googleなどの無料のナビゲーションサービスが出てきましたが、一人一人に合わせたきめ細やかなサービスとすることで、差別化を図っている」。「手間がかかりますが、世の中に無い情報を社員が地道に歩いてデータ化することで、有料課金が成り立っている」と、同社の強みを話した。

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