世界最薄・最軽量の有機太陽電池、東大とJSTが開発

自動車 ビジネス 企業動向
薄膜フィルム上に作製された有機太陽電池
薄膜フィルム上に作製された有機太陽電池 全 2 枚 拡大写真

東京大学とJST(科学技術振興機構)は4日、世界最薄かつ最軽量の有機太陽電池の開発に成功したことを発表した。有機太陽電池は、印刷手法などにより高分子フィルムの上に容易に製造できるため、大面積・低コスト・軽量性を実現できるという。

【画像全2枚】

今回、東京大学大学院工学系研究科の染谷教授や関谷准教授らが、有機溶剤にp型半導体とn型半導体をブレンドして溶解したインクを用いて、厚さ1.4マイクロメートルという極薄の高分子フィルムに、有機半導体薄膜を均一に形成するプロセス技術を開発。世界で最薄かつ最軽量の有機太陽電池を高分子フィルム上に作製することに成功した。

開発した有機太陽電池は、1gあたりの発電量が10Wに相当し、あらゆる太陽電池と比較しても最軽量、最薄、最柔軟なものだという。また、曲げ半径35ミクロンに折り曲げても、エネルギー変換効率4.2%を維持し、機械的にも壊れない。さらに、この薄型有機太陽電池を応用して、300%伸縮させても電気的・機械的な特性が劣化しない伸縮自在な太陽電池を実現した。

今回、太陽電池の超軽量化・超薄型化が実現したことで、今後、太陽電池の携帯用情報通信機器への応用や、身に着けても重さを感じさせないヘルスケアや医療用デバイス用の電力供給源など新たな用途が拡大するものと期待される。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 日産『ノートオーラ』など5車種783台をリコール…光軸が保安基準を満たさない
  2. トヨタ『ハイラックス』新型、全方位パワートレーンで誕生…日本はディーゼルを2026年発売へ
  3. カローラクロスと立場が逆転、だからこそ生まれた「斬新セダン」のデザイン…ジャパンモビリティショー2025
  4. 「息を呑むような美しさ」マツダ『VISION X-COUPE』に熱視線! 新時代のクーペ像にSNSでは期待の声
  5. かつてのマーチ、日産の新型『マイクラ』が初上陸!? 日本での販売計画は…ジャパンモビリティショー2025
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る