トヨタ自動車の小林一弘常務役員は6日都内で会見し、新興国市場向け専用ブランドについて「色々と検討の中ではあるかとは思うが、今は特にそういう計画はない」と述べた。
トヨタはIMVと名付けたフレームボディーベースの新興国市場向けモデルを2004年から販売している。一方、日産自動車は「ダットサン」ブランドを復活させ、2014年から順次、新興国市場に専用モデルを投入、展開することを発表している。
小林常務は「日産がやろうとしているのは乗用車的なところでの話になるが、IMVは使用用途が大変大きくなる」とした上で、「品質などトヨタの今持っているレベルを下げてやるというのは、私個人的には(トヨタを)ご愛顧されているユーザーの期待を裏切るのではないかと思う」との考えを示した。
IMVはピックアップトラック3車型およびSUV、ミニバンが各1車型ずつある。現在、タイやインドネシア、アルゼンチンなど11の国と地域で生産し、日本および北米、中国を除く世界170か国・地域で販売している。