ドコモ、透ける両面タッチパネル端末を発表

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タッチパネル操作に新しい広がりを与える可能性を秘めたユニークな透過型両面タッチディスプレイ端末
タッチパネル操作に新しい広がりを与える可能性を秘めたユニークな透過型両面タッチディスプレイ端末 全 8 枚 拡大写真

 30日から東京ビッグサイトで開催される「Wireless Japan 2012」。NTTドコモのブースでは、最先端技術・研究開発の成果物や新製品が目白押しだ。その1つ、参考出展される透過型両面タッチディスプレイ端末は、現在主流のタッチパネル操作に新しい広がりを与える可能性を秘めた技術が盛り込まれている。

 透過型両面タッチディスプレイ端末は、透けて見えるディスプレイの両面にタッチパネルを備え、新しいインターフェイスを実現できる注目のプロトタイプだ。この端末の構造は、透過型ディスプレイをタッチパネルで両面からはさむような構造になっている。「透過型なので、裏側から操作する指が見えて、操作につなげられるのが最大のメリット」と説明するのは、同社の森永康夫氏(移動機開発部 要素技術開発担当 主査)だ。たとえば背面からの操作では、人差し指を使って届きにくい画面上部の通知バーなどを簡単に開閉できるようになる。もちろん両面から2本の指を使って、オブジェクト(アイコン)をはさみこむ形で「つまむ」「こする」「すり合わせる」、あるいは裏側からモノを特定して「はじく」といった新しい操作性も広げられるという。

 事前に開催された記者説明会では、ルービックキューブを揃えるアプリケーションのデモンストレーションが印象的だった。「背面から人差し指で固定したい列をホールドし、前面から部分的に回転させたい列を親指でフリックさせる」といった新しい操作を実現できるのだ。従来の片面ディスプレイで無理に行おうとすると、いずれの操作も前面から実施する必要があるため、2本の指を使って狭い画面上で異なるオブジェクトに触れなければならず、接触して誤動作を起こしてしまうことになりかねない。同社の多賀谷昌志氏(NTTドコモ 移動機開発部 要素技術開発担当)は「操作性の改善という意味では、裏と表を分離することによって、誤動作を防止することができます。また指を両方同時に使って、操作に新しいを価値を付けていくことができます」と語る。

 このような背面操作を可能にするアドオンのアプリケーションの開発は、かなり難しいと思われるかもしれない。しかし、背面タッチのイベントを取得するAPIを追加することで、背面操作が可能なアドオンアプリを開発できるようになるという。このような透過型両面タッチディスプレイ端末が実用化されることになれば、新しい操作感が盛り込まれた面白いゲームやアプリケーションがたくさん登場することになりそうだ。

 さらに今後はスマートフォンの形さえ変化してくる可能性もあるという。森永氏は「いままでのような四角い単純な形のものだけでなく、究極的にはメガネのようなディスプレイや腕時計型にするなど、より携帯電話を人に溶け込ませることができるように、ウェアラブル化する方向にもっていきたい」と思いを語った。

 今回のイベントでは、耐久性などの問題もあり、プロトタイプは静態展示となるそうだが、ムービーで実際の操作感が分かるように工夫しているという。「これまでのスマートフォンでは、ディスプレイの裏側を使うということは全くありませんでした。このような広がりのある操作感が透過型両面ディスプレイ端末によって実現できることを、デモムービーの中で感じていただけると嬉しいです」と同社では話している。

【Wireless Japan 2012】操作性広げる新技術!NTTドコモ、透過型両面タッチディスプレイ端末を展示

《井上猛雄@RBB TODAY》

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