28日、英国で開幕する「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード2012」。同フェスティバルに、最大出力4000psというモンスターエンジンが出品される。
このエンジンを製作したのは、米国のディーゼルエンジンメーカー、カミンズ(Cummins)社。同社は1919年創業の老舗で、もともと農業用エンジンの製造を手がけていた。
1950年代に入ると、同社のディーゼルエンジンが、米国の主要トラックメーカーに採用。カミンズ社は業績を大きく伸ばし、海外にも進出した。現在、独立したディーゼルエンジンメーカーとしては、世界最大規模を誇る。
カミンズ社は2010年のグッドウッドに、同社製ディーゼルエンジンをアピールする目的で、クラシックMiniを出品。ピックアップトラック風のリムジンに改造され、その荷台には、最大出力3500ps、最大トルク1428kgmを引き出す「QSK78」型78リットル・18気筒ターボディーゼルエンジンが搭載されていた。
今年のグッドウッドで披露されるエンジンは、さらに強力。新開発の「QSK95」型95リットル・16気筒ターボディーゼルエンジンを単体で展示する。最大出力は4000ps以上、最大トルクは1631kgm以上というモンスターエンジンだ。
このエンジンは、カミンズ社で最もパワフルなユニットで、積載量400t級の超大型ダンプや、世界最大級のディーゼル機関車用に開発されたもの。同社は、「F1マシン約50台分に相当するパワー」と説明している。