フェラーリ・ジャパンが5日に発表した『F12 ベルリネッタ』は、新世代V型12気筒エンジンを搭載したフェラーリのフラッグシップモデルである。F12 ベルリネッタは、様々な面で先代の『599』を上回る、フェラーリ史上"最強"のロードゴーイングカーとなった。
F12 ベルリネッタに搭載されるのは、200バールという高圧の直噴6262cc65度角V12エンジン。最大出力740hp、最大トルク690Nm/6000rpmという数値は、5999ccのV型12気筒エンジンを搭載した599の最大出力620hp、最大トルク608Nm/5600rpmを大きく上回る。また、CO2排出量が599に比べ30%減少しているなど、F12 ベルリネッタのエンジンは環境面でも進化を見せている。
また、F12 ベルリネッタは0.299というCd値に加え、599の約2倍となる空気力学的効率1.2を達成するなどエアロダイナミクスの面でも進歩を遂げている。これは、ボンネットを使ってダウンフォースを発生させるエアロ・ブリッジや、ブレーキ冷却エア・インテークが高温下でのみ開くアクティブ・ブレーキ・クーリングなどの新技術が組み合わされることによるもので、F12 ベルリネッタの大きな特徴の1つである。
さらに、新技術・新素材を用いたスペースフレーム・シャシーとボディシェルは、599よりも50kg軽量化された1525kgという車両重量と、2.06というパワーウエイトレシオに貢献している。
これらの新技術が統合された結果、F12 ベルリネッタは0-100km/h3.1秒(599:3.7秒)、最高速度340km/h超(同330km/h超)、フィオラーノサーキットのラップタイム1分23秒(同1分26秒50)というフェラーリ史上最強のパフォーマンスを得ることとなった。