パイオニア カロツツェリア スマートフォンリンク『アプリユニット』は、これまでにはなかった画期的な商品。液晶モニターとAV機能を持つ本体にスマートフォンを接続することで、スマートフォン側にインストールされたナビアプリを使う…というもの。
Android/iOSが2DINの本格ナビに
CD/DVDユニットに地上デジタルチューナーを加えた「SPH-DA09」と、チューナーを持たない「SPH-DA05」の2モデルがラインナップされているが、いずれも本体側にはナビ機能を有していない。スマートフォンで起動させたナビアプリをワイド7インチサイズの本体モニターへ映し出すとともに、本体モニターをリモコンのように扱うことで、スマートフォンを操作。通常のカーナビ(フルナビ)のように大画面でスマートフォンアプリを使うことができる。
◆画面表示はカロッツェリアのナビそのもの
本体とスマートフォンは有線(ケーブル)で接続。AndroidとiPhone(iOS)の両対応だが、ケーブルはそれぞれ別となる、また、AndroidはNTTドコモに限られ、auやソフトバンク、イーモバイルのものは使えない。これはAndroid用のナビアプリが『ドコモ ドライブネット powered by カロッツェリア」に限られるため。
ダウンロードはGoogle Playではなく、ドコモ独自のdメニューから行う必要があり、ドコモ以外のAndroid端末では利用できない。したがってauとソフトバンクのユーザーはiPhoneで利用することになるが、iPhoneへはのサービス開始は7月から予定されており、『カロッツェリア Linkwith カーナビゲーション for iPhone』という専用のアプリでの使用が前提だ。
使用するアプリが異なるため、AndroidとiPhoneではモニターに映し出される地図画面も異なる。Android用のドコモ ドライブネットは、3-4インチといったスマートフォンの小さな画面でも良好な視認性を得られるように考慮したもので、表示される道路のラインは太め。精巧といった印象ではないが、たしかに見やすい。
一方、iPhone用のものは「カロッツェリアのフルナビそのもの」といったデザインの地図となり、ちょっと見ただけではiPhoneアプリから転送中とはわからない。まるで楽ナビの地図画面を見ているような印象だ。ベースになっているのは両方ともインクリメントP製の地図だが、こちらはアプリユニットでの使用を前提として、パイオニアが主導になって制作したために「パイオニア標準そのもの」といった地図デザインになったという。
◆ジャイロ装備で精度は本格ナビに匹敵、「Linkwith対応アプリ」は音楽系がとくに充実
目的地の検索や設定はスマートフォンやアプリ側の操作性に委ねられるため、フルナビやPNDといった専用機とは入力のユーザーインターフェースは異なる。スマートフォンのナビアプリ操作に慣れていれば問題はないし、スマートフォン側でも設定できる。
GPSアンテナは本体側のものを使用。ジャイロも装備しているため、画面に表示される自車位置の精度は本格ナビに匹敵する。万が一ルートを誤っても素早くリルートされるのでリカバリーも容易だ。
ナビアプリ以外にも、アプリユニットでの使用を前提とした「Linkwith対応アプリ」がいくつかラインナップされている。映像や音楽を楽しむためのもの、Android/iPhone両対応のものが多いが、どちらか一方にしか対応しないアプリものもある。なお、Linkwith対応アプリは画面上のアプリリストで確認できる。