ハレとケを満たすプチバン、「三高」ならぬ「三平」ニーズに合致

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ホンダ・N BOX
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イードは、スズキ『ソリオ』やホンダ『N BOX』など、「スライドドア採用のコンパクトカー」を“プチバン”と定義。今回は、エコカー補助金の終了が近いことなどに伴い、一層売り上げを伸ばしているプチバンの人気について調査を行なった。

特に20~60代男女のプチバン意向者に対して「この夏の過ごし方やレジャーの考え方」について明らかにすることで、プチバン購買層の志向を分析した。

プチバン対象車種(イードによる選定)は、トヨタ『ポルテ』、ホンダ『フリードスパイク』、スズキ ソリオ、三菱『デリカD:2』、軽自動車からはスズキ『パレット』、日産『ルークス』、ダイハツ『タント』、日産『オッティ』、ホンダ N BOX、三菱『ekワゴン』、マツダ『フレアワゴン』。

調査期間は2012年7月2日~7日。調査対象は日本全国20~60代男女「この夏欲しいクルマ/気になるクルマ」にプチバンを選んだ人1000名。

前回の調査で、プチバン意向者の購入重視点を確認したところ、「スライドドアであること」「室内が広くゆったりとくつろげる車」といったミニバンの利点を重視する一方、「取り回しや駐車が楽な車」「日常での用途に使いやすい車」といったコンパクトカーの扱いやすさも重視しており、“ミニバンとコンパクトカーのいいとこ取り”を求める傾向がみられた。

今回の調査では、クルマを購入する際に、レジャーで使うクルマと普段使うクルマのどちらの使い方を重視するか聞いたところ、「普段使い」が6割を占め、「レジャー使い」は約1割と、普段使いをより重視する傾向にあることが分かった。

夏休みに遊びに出かける予定では、最も多かったのが「クルマで国内旅行」39.7%。次いで「近場に遊びに行く」が26.6%、「特に遊びに行く予定はない」も20.6%存在している中、「海外旅行」は2.3%、「電車で行く国内旅行」は5.9%となった。

また、夏休みの過ごし方を、普段の生活に比べて贅沢にしたいかと聞いてみたところ、6割以上が、「不要な出費を抑えつつ、普段より少し贅沢な休日を過ごしたい」と、多少の贅沢に留まる傾向がみられコストパフォーマンスを重視する“安近楽志向”の一端が垣間みられた。

プチバン意向者に今夏の連続休暇日数を聞いたところ、最も多かったのは「4~5日」(29.8%)。次いで多かったのが「2~3日」(23.3%)で、平均は4.6日という結果。一人あたりの予算は、「1万円~3万円」が40.2%と最多で、平均では2.6万円となった。

欲しいプチバンについての質問では、1位がホンダのN BOX。以下ダイハツ タント、スズキ パレット、ホンダ フリードスパイクと続いた。

マーケティングライターの牛窪恵氏は今回の調査結果について「若い世代や家族を中心に、ハレとケのメリハリ消費や「コスパ(コストパフォーマンス)」に注目する男女が増えています。家族消費では、長い休日や記念日などハレのシーンでは、少し遠出をして、家族の思い出を刻みたい。しかし普段の、ケのシーンでは、コスパや使い勝手を重視して、安・近・楽にドライブしたいという、複数の譲れないニーズをすべて一定レベルで満たしてくれるクルマがプチバンといえます」と分析。

「20~30代の女性たちは、消費にも未来の夫にも「三高」でなく「三平(平凡、平均、平穏)」を求めます。たとえそのモノ自身や学歴など、ブランドネームが高くても、つねに相手が「上から目線」で、自分が気を遣いすぎるのはイヤ。ハレの場ではワクワクしたり非日常を求める一方で、普段(ケ)は安心・安全で背伸びせずに付き合えて、ストレスフリーで“プチハッピー”を感じられるモノや男性のほうがいい、という志向です」

「プチバンはミニバンと同じような広い室内で快適性も高いため、レジャーにも使用できる一方、車体がコンパクトで運転しやすい上に、燃費も良いので買い物などの普段の生活の中でも使いやすい。ハレとケの双方の欲求を満たせるクルマとして、人気が高まってきているのではないでしょうか」としている。

《レスポンス編集部》

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