専用開発されたランボルギーニ『ガヤルド』を使用したワンメイクレース、「ランボルギーニ・ブランパン・スーパートロフェオ・アジアシリーズ」。7月14日、その第2戦が富士スピードウェイで開幕した。
ガヤルドは、2003年の発売以来、1万2000台以上が販売されるなど、ランボルギーニの中で最も成功したモデルの1つだ。レースに使用されるのは、「ガヤルド LP 560-4」をベースに開発された「ガヤルド スーパートロフェオ」と呼ばれるマシンである。
スーパートロフェオに搭載される新開発V10エンジンは、コクピット後方に縦置きされる。最大トルクは540Nm、最高出力はオリジナルモデルを上回る570PSを発揮する。
直噴システムが組み込まれたV10ユニットには、燃焼室の側方にインジェクターが装着され、最大100バールの高圧で燃料が噴射される。この直噴システムにより、耐ノッキング性能が向上、気筒内冷却効率が高まった結果、12.5:1という高圧縮比を達成している。
また、スーパートロフェオの乾燥重量は1300kgとオリジナルよりも130kg軽量化されている。これは、フロントスカート、リヤ・エンジンフード、サイドスカート、ディフューザー、リヤスカート、大型ウィングなど、至る所にカーボンファイバー・コンポジットが使用されていることが大きい。
そのほか、フルタイム4WDや、フル・ロールケージ、新開発のブレンボ製レーシング・ブレーキシステム、HANSセーフティデバイスなどのセーフティシステムが装備される。
スーパートロフェオはレース専用マシンのため、公道での走行は考慮されていないが、スーパートロフェオの公道仕様である「ガヤルド LP570-4 スーパートロフェオ・ストラダーレ」が、150台限定でランボルギーニ・ジャパンより販売されている。