【カロッツェリア アプリユニット SPH-DA09 インプレ後編】スマホ時代に必然の車内ナビソリューション

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
ドコモAndroidは本体画面をミラーリングしている。操作はどちらからでも行える。
ドコモAndroidは本体画面をミラーリングしている。操作はどちらからでも行える。 全 12 枚 拡大写真
モニター上に表示される地図は、AndroidとiPhoneでは大きく異なる。

◆AndroidとiPhoneで差がある見栄え

Androidでは汎用に開発したアプリがベースとなっているだけに少々地図が大雑把な感じが否めない。7型画面では道路がやたら太く表示され、この辺りがじゃっかんチープな印象を抱かせる。それに対し、iPhone用はこの「アプリユニット」のために専用地図を開発したというだけあって、表示そのものに美し品質感を感じさせる。一見したら楽ナビライトのレベルまで来ているかも、そう思わせるクオリティの高さだ。

また、操作した際の反応もiPhoneとの組み合わせの方がスムーズだ。タッチした指の動きにスムーズに追従し、そこにはiPhoneを外部接続している感覚はまるでない。目的地の検索をはじめ、ピンチイン/アウトによる地図の縮小/拡大、フリック操作による地図のスクロールなど、いずれもサクサクと動く。一方のAndroidは動きがやや緩慢だ。ドライブネットで使っていた時の感覚よりも遅く感じられるのは要改良かもしれない。

一方、目的地を探す検索能力はいずれも高い結果を示した。フリーワードで入力すればネット検索のように対象施設を探せるし、住所での検索も番地レベルまでのピンポイント検索が可能。ただ、iPhoneとの接続では音声操作での対応ができていなかったり、電話番号検索も備えていないなど、機能面で若干見劣りがする。スマートループ渋滞情報や駐車場満空情報といったサービスには両方とも対応していた。


◆スマホが普及していく中で必然的に生まれたモデル

こうしてみるとiPhoneとAndroidどちらがオススメなのか迷うところだが、測位能力の高さではジャイロセンサーや車速パルスを併用するAndroid端末の方が明らかに勝る。docomo契約のAndroid端末であれば連携可能なコンテンツ情報も提供される。そうした機能を含めたトータルの実力で考えればAndroid端末の方がオススメとなりそうだ。

また、従来のビルトイン型カーナビと比べるとどうか。車速パルスも併用されるようになったdocomo契約のAndroid端末では測位精度は上がったものの、前述のように地図の能力で大きく見劣りする。ルート案内時のガイドの仕方でもきめ細かさに欠けるところがある。こうした状況を踏まえれば、“安価なカーナビ”としての認識で買ってはいけないという気がする。カーナビとしてきちんと使いたいとの思いがあるなら、多少予算オーバーとなってもエントリークラスのビルトイン型カーナビがオススメだ。

「アプリユニット」はスマホが普及していく中で必然的に生まれたモデル。今後、スマホと車載器の連携は欠かせない関係になっていくのは確実だし、通信環境の充実によってそれが当たり前の時代がやってくる可能性は十分考えられる。そうした時代を先取りし、使いこなしているスマホを存分に活かしたい。そんな思いを抱いているユーザーにお勧めすべきモデルと言えるだろう。

《会田肇》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 【プジョー 3008 新型試乗】全身鋼のような硬さに満ち溢れる。これが新時代のプジョーか…中村孝仁
  3. 「思ったよりだいぶ安い」トヨタ『GRヤリス』に新登場、エアロパフォーマンスパッケージに絶賛の声
  4. メルセデスベンツ初のEVワゴン、CLAシューティングブレーク新型…IAAモビリティ2025
  5. メルセデスベンツ『Cクラス』次期型を予告、光る大型グリル採用…初のEVも設定へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る