【DIYショウ12】トヨタ初出展、鈑金叩き上げボディの新Camatte

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トヨタ自動車の新たなCamatte。鈑金の匠が手作りでボディを作り上げた。
トヨタ自動車の新たなCamatte。鈑金の匠が手作りでボディを作り上げた。 全 30 枚 拡大写真

トヨタ自動車は、8月23日から幕張メッセで開催されている「JAPAN DIY HOME CENTER SHOW 2012(DIYショウ12)」に初出展した。ブースには、「東京おもちゃショー2012」に親子で楽しむコンセプトカーとして出展した『Camatte』の派生車を展示した。DIYショウ12用に特別加工したボディは鈑金をハンマーで叩き上げて形作った。溶接ポイントもむき出しで手作り感満載の一台となった。

Camatteのコンセプトは、親子、家族でクルマを楽しむための自由な発想を形にするというもの。12Vバッテリーを4つ積み込む電気自動車で、速度は60km/hまで表示。子どもでも運転できるようにアクセルの位置を近くし、後席にはブレーキを用意。運転席に子ども、後席に大人が乗車し、もしもの時は後ろから大人がクルマをコントロールできるサイズ、作りになっている。東京おもちゃショー12ではさわやかな空色に塗装されたボディのCamatteが展示された。

DIYショウ12に出展した新Camatteの注目はボディ。鈑金加工のようすが見ただけで分かるよう、あえて塗装は行なわず、溶接部分はむき出しになっている。バリ取り等は行なわれており、ボディ表面のクリヤー加工は施されている。

トヨタの製品企画部グループ長、井戸大介氏は「先進国ほど子どもたちはクルマに良い印象を持っていません。渋滞時に運転席のお父さんと助手席のお母さんがケンカをしてしまっている光景を不快と感じてしまったり、クルマの性能で課題となるポイントもよく知っています。Camatteはそこに別の視点を提案したいということです。今回はCamatteの特長である、ボディが交換できるというところに着目し、手作り感満載の無骨なボディを作成しました。これによりクルマそのものが身近に感じられ、楽しいものとして捉えていただければ嬉しく思います」と述べた。

また、製品企画部主任の辻賢治氏は「DIYショウには初めての出展ですが、これはDIYショウのコンセプトがCamatteのコンセプトの延長にマッチすると考えたためです。クルマは近年、性能が向上し、技術が複雑化しています。悪い事ではないのですが、ユーザーにとってみれば複雑すぎて手を付けられないことが多い。このCamatteは名前の通り、かまってあげる必要があるクルマです。鈑金加工がむき出しのボディは、時間が経てば傷がついたり、もしかしたら錆がつくこともあるかもしれない。そうした経年劣化を、財布のそれと同様に製品の味として捉えられればという発想です」と出展の意義を話した。

《土屋篤司》

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