NEDO、リチウムイオン電池の反応メカニズムを分析する設備が完成

自動車 ビジネス 企業動向
SPICA実験棟
SPICA実験棟 全 2 枚 拡大写真

新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)は、トヨタ自動車などとともに、大強度陽子加速器施設「J-PARC(茨城県東海村)」に建設を進めてきた世界最先端の蓄電池専用解析施設「RISING中性子ビームライン(SPICA)」が完成したと発表した。

SPICAは、リチウムイオン電池の性能向上や、リチウムイオン電池に代わる「革新型蓄電池」の開発に不可欠な、電池内部の反応メカニズムを科学的に分析するための施設。実動作状態にある蓄電池に中性子を照射しながら、構成材料の原子配列をリアルタイムで観察することができる世界唯一の蓄電池専用設備となる。

設備には、専用化学実験室とストレージスペースを併設しており、長期保存された蓄電池が劣化する機構の解明など、専用ビームラインでしかできない高度な実験も計画している。電極などの材料開発に迅速にフィードバックしていくことで、世界に先がけた革新型電池の開発につなげていく。

NEDOは今年4月、大型放射光施設「Spring-8」に「RISING放射光ビームライン(BL28XU)」を設置した。BL28XUでは主に重い元素の挙動を、SPICAでは主に軽い元素の挙動を観察する。

特徴の異なる2つの蓄電池専用ビームラインをフル活用し、エネルギー密度など、蓄電池の飛躍的な性能向上につながる多くの知見を獲得し、革新型蓄電池の開発を加速させる。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
  2. スズキ『ジムニー』、フランス最終モデルは55台限り…6月末に発売へ
  3. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  4. アルファロメオの新型コンパクトSUV『ジュニア』日本発売、ハイブリッド車が420万円から
  5. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  3. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る