ホンダ、スチールとアルミの接合技術を開発…量産車サブフレームへ世界初の適用

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FSW 異種金属接合の概念図
FSW 異種金属接合の概念図 全 3 枚 拡大写真

ホンダは、スチールとアルミを連続接合する技術を開発し、世界で初めて量産車のフロントサブフレームに適用すると発表した。同社は、この技術を米国で9月19日に発売する北米仕様の新型『アコード』から採用し、順次拡大を目指す。

ホンダは、燃費向上を目的とした車両の軽量化を目指して、摩擦かく拌接合(FSW)に着目し、スチールとアルミという異種金属を連続接合する技術を開発した。この接合技術は、スチールに重ねたアルミの上から、加圧しながら回転ツールを移動させることで、スチールとアルミの間に安定した金属結合を新たに生成させて接合する。これにより、従来のミグ溶接と同等以上の強度での接合を可能とした。

この技術により、従来のスチール製サブフレームに対し25%の軽量化を達成。燃費向上に寄与するとともに、接合製造時の電力消費量も約50%削減した。さらに、この技術を用いてサブフレームとサスペンション取り付け部の構造を変更し、取り付け部の剛性を20%向上するなど、車両運動性能の向上にも貢献する。

またFSWを行う場合、従来は大型装置を用いる手法が一般的だったが、同社は汎用性の高い産業用ロボットを用いたFSW連続接合システムを開発し、量産車への適用手法を確立した。なお、このシステムはアルミとアルミの接合にも流用が可能で、フルアルミサブフレームの生産も同一仕様の接合システムで行うことができる。

同時に、高感度赤外線カメラとレーザー光を用いた非破壊検査システムを開発し、インラインでの接合部の全数検査も可能とした。

《纐纈敏也@DAYS》

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