排気量を縮小しながら、パワーを得るための有効な手段として、各自動車メーカーが積極採用しているターボチャージャー。ドイツの高級車メーカーのアウディが、電動ターボを開発していることが判明した。
これは9月17日、アウディがドイツで開催した技術発表会で明らかにしたもの。「Electric biturbo」と命名された電動ターボチャージャーの概要が公表されたのだ。
このElectric biturbo、通常の排気ガスを利用したターボチャージャーに、電動ターボを追加することから、ツインターボを意味する「biturbo」と命名。電動ターボは低回転域を担当し、アウディによるとターボラグを解消する効果が非常に高いという。
アウディはElectric biturboを、直噴3.0リットルV型6気筒ディーゼル「TDI」に組み込んで、研究開発中。最大出力は313ps、最大トルクは66.3kgmとパワフル。とくに、66.3kgmもの太いトルクは、1450‐2800rpmの低回転域で引き出される。
このエンジンを『A6』に搭載したテスト車では、欧州複合モード燃費15.6km/リットル、CO2排出量169g/kmの環境性能を確認済み。アウディはElectric biturboを未来の技術として、実用化を目指す方針だ。