【GARMIN nuvi 2790V インプレ後編】豊かな拡張性で他社PNDやスマホアプリと一線画す

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大画面のお陰で遠くまで見渡せる地図になった。曲がる場所では自動的にズームアップする機能があるので、縮尺は広い範囲を見渡せるように設定したほうが快適に使える。
大画面のお陰で遠くまで見渡せる地図になった。曲がる場所では自動的にズームアップする機能があるので、縮尺は広い範囲を見渡せるように設定したほうが快適に使える。 全 15 枚 拡大写真

ソフトウエアはこれまでのnuviシリーズと大きな違いはなく、操作方法はまったく同じだ。ただし、地図の見え方がまったく違う。事前にスペックとして分かっていたことだが、実際に見てみるとちょっと驚くほどだった。なにしろ、従来のnuviシリーズと比較して画素数で言えば3倍近い表示面積があるのだ。

GARMINのUIと7インチの大画面が生み出した使い勝手

従来のnuviシリーズは、自分がどこで、どの方向に曲がればいいのかについてはこれ以上ないほどわかりやすく示してくれる地図だった。反面、今自分がどこにいるのか、周辺になにがあるのかについては今ひとつ掴みにくい面があった。しかし本機の地図なら遠くまで見渡せる。地図上での現在位置を把握しやすいのはもちろん、ルートがこの先どうなっているのかもよく分かる。

ジャンクションや大きな交差点、インターチェンジでのイラストによる案内や青い交通案内版の表示も従来通り。ただ、そういった案内で画面の半分が埋まっても、残った地図表示部分にまだそれなりの広さがある。これが一層のわかりやすさにつながる。

ガイド機能でほかに気づいた違いとしては、ガイド音声がある。nuviシリーズのガイド音声はどれもがどうも硬い調子で、時には怒りながらしゃべっているのかと思うこともあった。本機では、優しくなったとまでは言えないにしても、「普通のしゃべり方」にはなっている。交差点名の読み上げもスムーズで、よりわかりやすくなった印象だ。

◆FMトランスミッターでカーステから音楽再生、Bluetoothでハンズフリー通話も

大型化したディスプレイと並んで本機の大きな特徴が、FMトランスミッターを搭載したことだ。当然ながらMP3を再生するミュージック機能や動画ファイルを再生するムービー機能も搭載しているので、本機で再生した音楽や動画の音声を自動車のスピーカーから聞くことができる。

当然ながら本機の内蔵スピーカーとは比較にならない音質で音楽を楽しむことができ、非常に快適だ。ナビ機能の音声ガイドも同様に自動車のスピーカーから聞こえるため音質がよく、しかも音楽がミュートされるため聞き逃すことがない。

ただ、少し残念なのは、音楽の再生機能にレジューム機能がないことだ。一度電源が切れると再生は停止され、もう一度電源を入れても再生にならない。そのため、ドライブ中でも休憩するたびに再生ボタンを押し直さなければならない。もっとも、ナビ画面にはミュージック機能へのショートカットアイコンが表示されるためそれほど手間がかかるわけではない。

ほかのデバイスとつながる機能としては、nuviシリーズ伝統ともいえるBluetoothも搭載している。かつてはあまり利用されることのなかった機能だが、スマートフォン全盛の現在では必須といってもいい。なぜならスマートフォンは全てBluetoothを搭載しているからだ。

ハンズフリー通話を毛嫌いする人もいるが、実際に使ってみるとこれは非常に便利。事前にケーブルをつなぐといった必要もなく、スマートフォンはポケットやカバンに入れたままで通話ができる。もちろん、着信だけでなく発進も本機の画面上の操作で可能だ。組み合わせるスマートフォンにもよるが、ボイスダイヤルにも対応する。また、このモデルからA2DPプロファイルに対応し、ペアリングできるデバイスにヘッドフォンが追加された。携帯音楽プレーヤー的な使い方もできるわけだ。

そのほか、紹介しておきたい機能としてはパソコンからの位置情報の転送機能がある。これもちょっとした機能でGARMINのWebサイトでもあまり大きく紹介されていないのだが、実は非常に便利な機能だ。予めGARMIN用のドライバをインストールしておけば、本機をUSBでパソコンと接続し、Googleマップで見つけた場所を簡単に転送できる。

それともう一つ。本機は別売オプションを追加することでバックモニタやドライブレコーダーになるということも強調しておきたい。バックモニタはともかく、ドライブレコーダーになるPNDというのは他メーカーにはないアドバンテージだ。

《山田正昭》

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