インドでは1年で最大の祭りの期間「ディワリ」を前に新車、マイチェンラッシュとなっている。
まずは10月15日にフォードインディアがフォード『フィーゴ』のマイナーチェンジを行った。10月16日にはマルチスズキが『アルト』の全面改良となる『アルト800』を発表し、タタモータースは同社の中型セダン『Manza』を『Manza Club Class』とし、グレード構成なども一新した。10月17日にはマヒンドラ&マヒンドラがサンヨン『レクストン』を、タタモータースが『サファリ・ストーム』を発表した。
2010年に発売されたフォードフィーゴはマルチスズキの『スイフト』やヒュンダイの『i10』と同じB2セグメントのコンパクトハッチバック。今回のマイナーチェンジではフロントバンパー形状が変更され、台形のロアグリルが六角形になった。また、ヘッドライドやテールランプも変更されている。グレードによってはステアリングコントロールオーディオが追加され、アルミホイールのデザインも変わった。価格帯は38万5000ルピー〜60万ルピー(約57万円〜89万円)。
アルト800は2000年に発売開始したアルトの後継車で、マルチスズキの最廉価ラインアップを担うA1セグメントの小型車。従来の『マルチ800』やアルトはそれぞれ日本の2代目アルト、5代目アルトをベースにしていたが、アルト800はプラットフォームこそ5代目アルトの流れを汲むが、デザインは完全なオリジナルとなる。
日本のF6Aエンジンの流れを汲むF8Dエンジンを搭載。ガソリン仕様の他にCNG仕様も用意される。価格帯は24万4000ルピー~35万6000ルピー(約36万円〜52万円)。
タタモータースのManzaはフォルクスワーゲンの『Vento』やマルチスズキの『SX4』(セダン)などと同じC2セグメントの中型セダン。今回、マンザは従来のAURA、AQUA、ELANといったグレードをLS、LX、VX、EX、EXLに改め、外装にクロームメッキを多用するなど高級感を高めた。上級グレードのEXLではフルオートエアコン、タッチスクリーンナビ、イタリアンレザー張りの内装に加え、EBD付きABSやデュアルエアバッグが装備される。価格帯は64万9000ルピー~88万ルピー(約96万円〜130万円)。
マヒンドラ&マヒンドラが発表したサンヨンレクストンは2011年に同社が買収した韓国のサンヨン自動車が2006年から発売している『レクストンII』の最新版『レクストンW』に当たるSUV。2.7リッターのターボディーゼルを搭載し、マニュアルトランスミッションのRX5と5速E-TRONICオートマチックトランスミッションのRX7がある。タッチスクリーンのオーディオ・ナビ、フルオートエアコン、3人分を記憶できる電動調節運転席、ESP、4エアバッグ、ABSなど日本のSUVと変わらない装備を持つ。価格帯は176万7000ルピー~196万7000ルビー(約262万円〜292万円)。
タタモータースのサファリはラダーフレームのシャーシに直線基調のボディを載せ、3列シートを備える『パジェロ』や『ビッグホーン』の様な典型的なCCV。今回、サファリ・ストームではフロント廻りを大きくラウンドさせたヘッドランプとグリルに変更し、プロジェクターヘッドライトを小さくするなど現代的な外観とした。また、サスやエンジンやミッションが多少改良された。4X4の他に後輪駆動が選べ、最廉価の4X2 LXは99万5000ルピー(約148万円)、4X4のVX RSが136万6000ルピー(約203万円)となる。
さらにインドの大手自動車ポータル「Indian Cars Bikes」はシボレー・インディア社がA1セグメントの小型車『スパーク』をシボレーらしいフロントマスクへフェイスリフトした新型を10月23日にも発表するだろうと報じている。