【日産 シーマHV 試乗】なめらかな走りはフーガの上をいく優雅さ…島崎七生人

試乗記 国産車
日産シーマ新型
日産シーマ新型 全 4 枚 拡大写真

初の3ナンバー専用車だった初代『シーマ』が登場したのは24年も前。最新型となる現在のモデルは、同じハイブリッドシステムを持つ『フーガ』の事実上のストレッチ版として登場した。

単純にサイズを比較すると、シーマはフーガより全長は175mm長く、ホイールベースは150mm長い。フェンダーの抑揚など、もともと表情が饒舌な外観デザインは、ボディの延長で希釈された分、シーマのほうがより上品に見える気もする。メッキのフロントマスクも、思いのほかシンプルなデザインだ。

長さ分は当然ながら後席スペースの拡大に充てられている。パワーリクライニング機構等が備わる後席はまさにリムジン感覚。1人での試乗につき、この席に着座してのドライブは叶わなかったが、居心地のよさを実感した。トランクスペースは、装備、機能類の侵食で割を喰っている。

走りはなめらかだ。モーターで発進でき、走行後も、メーター内にEVの緑のインジケーターを点灯させて適宜モーターのみで走行できるハイブリッドは、これだけの大型車を走らせていることの自覚の上で、少し気を楽にしてくれる。

加減速にも段付きなどが一切ない。フーガ・ハイブリッドでは主査の「変速等であえて実感できるくらいのショックは残した」との説明があったが、そういった事象が一切まるめられている。3.5リットルのV6(306ps/35.7kg-m)のフルパワーは滅多に使わないような気がする。乗り心地も頼もしく優しい。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年より『GOLD CARトップ・ニューカー速報』の取材/執筆を皮切りにフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. トヨタ RAV4 新型の価格は390万~630万円と予想…電動グレード体系に再編
  2. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  3. スズキ『ジムニー』、フランス最終モデルは55台限り…6月末に発売へ
  4. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
  5. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る