広がるエコドライブ…トヨタディーラーでハイブリッド車の燃費指南

エコカー 燃費
トヨタディーラーで実施中の「エコドライブキャンペーン」を体験した。燃費計測やアドバイスを無料で受ける事ができる(神奈川トヨタ・マイクス本社店)
トヨタディーラーで実施中の「エコドライブキャンペーン」を体験した。燃費計測やアドバイスを無料で受ける事ができる(神奈川トヨタ・マイクス本社店) 全 12 枚 拡大写真

自動車の燃費への関心が高まる中、「エコドライブ」の啓蒙活動が活発化している。エコカーを販売するディーラーでは、エコドライブのアドバイスを取り入れた試乗キャンペーンやイベントを実施する店舗も見受けられる。今回はその中でも、独自の診断キットを取り入れた燃費計測キャンペーンを実施するトヨタ系販社を訪れ、実際に体験してみた。

ハイブリッド車を対象に、エコドライブ試乗キャンペーンを実施するトヨタ。同キャンペーンでは、データレコーダーと呼ばれる診断機が接続されたクルマを試乗することで、自身の運転の特徴を分析しエコドライブ度を診断してくれる。試乗はもちろん無料だ。

■ハイブリッド車ならではのエコドライブを気軽に学ぶ

今回訪れたのは神奈川トヨタ・マイクス本社店。「ハイブリッドマスター」として実際に店頭でエコドライブアドバイスを行う佐々木篤氏に、実際のプログラムと同様のレクチャーを受けた。

試乗の流れは、まずエコドライブのコツを教えてくれる動画を見た後で、実際に試乗、試乗後に診断結果をモニターとプリントで解説してもらうというシンプルなもの。診断結果は持ち帰ることができる。全体の時間は30分程度で、点検や商談の合間のちょっとした時間でも気軽に楽しむことができる。

佐々木氏は「ハイブリッド車はモーターと電池の使い方が重要」とアドバイスする。具体的には大きく4つ。「発進時はモーターだけを使い20km/hを目安にゆっくり発進」、「エンジンが作動したら早めに目標速度まで上げる」、「目標速度に達したらアクセルを離し、EVモード走行にする」、「エコドライブインジケーターを意識し、エコゾーンでの走りを続ける」だという。

■ハイブリッドマスターとの走りを比較してアドバイス

今回は『プリウス』で試乗を体験、約2kmのコースを走った。走行中にも助手席でアドバイスをしてくれる。エコドライブと言えば、ゆっくり走ってストレスがたまるイメージがあるが、佐々木氏は「あまり急いでも信号で捕まってしまえば同じ。先の信号を見据えて早めにアクセルオフをする運転をすれば、速度も落とさず、信号にも捕まらないスムーズな運転ができますよ」と、エコドライブのメリットを説明する。

短距離ではあったが、エコドライブ試乗の結果燃費は車載メーターで29.2km/リットル。カタログ値(30.4〜32.6km/リットル)には及ばなかったものの、まずまずの成績と言えそうだ。

診断結果は、「車速」「アクセル開度」「燃費消費」「回生(充電)区間」の4項目で、それぞれ診断される。エコドライブマスターのデータと比較したグラフで見せてくれるため、自身がエコドライブできていなかったポイントが分かりやすい。走行区間毎の運転の特徴も教えてくれるが、特に停止直前の回生率でマスターとの差がくっきりと表れていた。運転次第では60km/リットル(試乗コースにおいて)という数字も実現できると言う。

同社では法人顧客に対しても、エコドライブの指南を行っている。営業車両の燃費管理は、経費節減のほか、安全運転による事故低減にもつながるとして、他企業でも導入が進む。佐々木氏は、「エコドライブを実践することで約2割は燃費が向上します。試乗コースだけでも3~4回走ればコツがつかめます。結果を見て驚かれる方も多いですね」とエコドライブの効果を語る。

■エコドライブ試乗でディーラーの敷居を低くする

「エコドライブをより身近に感じてもらうため、何らかの形で活動は続けていきたい」とする同社。ねらいはもうひとつある。それは「ディーラーの敷居を低くする」こと。「ディーラーに行くと必ずセールスされる」と思い込んで、足が遠のいてしまうのがユーザーの心理だ。

同社広報は、「クルマを買う機会というのは人生の中でもともと少ないもの。お客様と長く付き合っていくためにも、やみくもに『さぁ買って下さい』という営業はしていません。(キャンペーンを通じて)ディーラーの敷居を低くしたい。気軽に試乗を楽しんで欲しいですね」と抱負を語った。

エコドライブキャンペーンは全国のトヨタ店で12月16日まで実施。既にキャンペーンが終了している店舗や、実施していない地域もあるので確認が必要だ。

《宮崎壮人》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  2. トヨタ『ランドクルーザー300』初のハイブリッド登場!実現した「新時代のオフロード性能」とは
  3. ようやくですか! 新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』日本仕様初公開へ…土曜ニュースランキング
  4. 【BYD シーライオン7 新型試乗】全幅1925mmの堂々サイズも「心配無用」、快適性はまさに至れり尽くせり…島崎七生人
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  4. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  5. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
ランキングをもっと見る