【ボルボ V60 試乗】"T4 Rデザイン"は走りを楽しみたい人にお勧め…松下宏

試乗記 輸入車
ボルボ V60 T4 Rデザイン
ボルボ V60 T4 Rデザイン 全 12 枚 拡大写真

ボルボ『V60』の特別仕様車"T4 Rデザイン"に試乗した。V60の標準モデルは1.6リッターの直噴ターボ仕様エンジンを搭載したT4だが、これにスタイリッシュな外観や内装、スポーティな足回りを与えたのが特別仕様車のRデザインだ。

60系のRデザインは当初、セダンの『S60』だけに設定されたが、当然ながらユーザーからはV60にも欲しいという要望があり、追加して設定されることになった。

特別仕様車は前後バンパーや18インチアルミホイールなどによってRデザインならではの専用の外観を備えるほか、インテリアも本革シートなど専用の仕様に加えてHDDナビゲーションも標準となる。更に足回りも専用にチューニングされたスポーツサスペンションを備えている。

S60に試乗したときにも感じたが、T4 Rデザインでは足回りの違いが大きい。スプリング剛性、ダンパー、前後ブッシュ、タワーバーなどによって大幅な改良が加えられ、18インチのコンチネンタルのスポーツコンタクト3と合わせて操縦安定性が格段に向上している。

乗り心地はちょっと硬めというか、欧州車らしいしっかりと引き締まった感じの足回りで、乗り心地が悪いという硬さではない。細かな段差や道路の継ぎ目などもうまくいなす感じだった。

搭載される1.6リッターの直噴ターボは、このクラスの標準的な動力性能を持つ。132kW/240N・mのパワー&トルク発生し、S60のボディを余裕で引っ張っていく。箱根の山道も気持ち良く駆け登っていくことができた。

組み合わされるデュアルクラッチの6速ATも上々の変速フィール。自動変速の滑らかさ、マニュアル操作時のレスポンスとも満足の行くもので、これも気持ち良い走りにつながっている。

価格はベースのT4が399万円なのに対し、T4 Rデザインは479万円で80万円高の設定。安全装備はシティセーフティやダイナミック・スタビリティ・コントロールなとは標準だが、歩行者を検知するヒューマンセーフティはレーン・デパーチャー・ウォーニングなどと合わせて20万円のセットオプションなので実質的には500万円のクルマになる。

価格差が大きいので、シンプルな仕様のT4を選んで必要な安全装備などをオプション装着するのにとどめるのも良いし、標準車との明確な差別化が図られたRデザインを選ぶのも良い。足回りの良さを考えたらRデザインが魅力が大きく、走りを楽しみたいユーザーにはこれがお勧めだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. スバルマークの方が似合う? 新型ダイハツ『ムーヴ』のスバル版にSNSも注目!
  5. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る