メルセデスAMGのトップ、ロス・ブラウンは最終戦直前にルイス・ハミルトンが口にした「しばらくは優勝ともお別れだね」という発言は正しくないことを証明すると意気込んでいる。
シーズン序盤の中国GPの優勝を最後に、終盤戦には5戦連続ノーポイントというチームの惨状にハミルトンが弱気になったのは無理もないだろう。
「ルイス(ハミルトン)は少々悲観的だと私は思っています。彼にもニコ・ロズベルグにも優勝とポールポジションのチャンスを用意できるよう、われわれは必死で取り組んでいます。今のポジションから脱出する必要性は認めますが、来年は全力でトライしますしわれわれが全ての目標をクリアできなかったとしても、結果はあくまでもライバルとの比較で決まりますから」
「ルイスは過度に期待されるのが嫌なだけだと思いますよ。彼は心から優勝やポールポジションを望んでいるはずですが、その一方で、これから先の道のりが長く苦しいことも理解しています」
2008年ワールドチャンピオンを迎えること自体がメルセデスAMGにとって強力な推進力になることをブラウンは強調する。
「ルイスと一緒に仕事ができることにわれわれは大いに期待しています。ミハエル(シューマッハ)とは違ったチャンピオンに興味が尽きません。これだけの器量のドライバーを迎えたことでわれわれは改めて自信を深めているのです」
ハミルトンはマクラーレンとの契約が年内一杯続くため、新しいチームでの業務開始は年明けからとなるが、1か月程度の遅れはハミルトンの新環境への移行には一切影響しないとブラウンは言う。
「最初はエンジニアとの人間関係構築からスタートするのは当然ですが、一月から始めれば十分ですよ」