【日産 ラティオ 試乗】これで十分、納得の仕上がり…島崎七生人

試乗記 国産車
日産・ラティオ
日産・ラティオ 全 4 枚 拡大写真

新しい『ラティオ』は150の国や地域で販売される世界戦略車、メーカー希望小売価格141万9600円〜169万8900円(助手席回転シート付きは155万4000円〜178万2900円)。そう念頭に置き試乗してみたが、即座に納得。これで十分と思わせられる仕上がりぶりだ。

良いのは、実用性がとことん追求されている点。なかでも後席は、前席をリヤモーストにした状態でもなお呆れるほど足元が広い。2600mmのホイールベースが奢られた恩恵だ。ドアガラスも下まで下りきる。広さはトランクも同様で、下手な上級セダンでは歯が立たないほどの大容量。すばらしい。

マーチとベースは一緒…の先入観で乗り込むと、ゆとり、質感も2ランクほど上と実感させられる。2眼メーターの備わるインパネはシンプルの極みだが、サッパリしており清々しい。それとシートも表皮の張り、クッションの適度な反発力で身体を支えてくれる欧州車のような出来栄え。これをマーチにも“お裾分け”してほしいとさえ思った。

パワーユニットは1.2リットル3気筒エンジン+CVTとマーチと同じ。しかしラティオには十分で、ジンワリとクルマを走らせる。マーチでは感じた、アクセルオン/オフの過渡的状況で不可避な振動や共振、耳につく騒音も感じない。こなれた乗り味、しっとりとしたステアリングフィールも問題なしだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年より『GOLD CARトップ・ニューカー速報』の取材/執筆を皮切りにフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【スズキ ソリオ 新型試乗】乗り心地と静粛性はクラストップ、だが「損をしている」と思うのは…中村孝仁
  2. 日産 リーフ 新型を発表、第3世代は航続600km超のクロスオーバーEV
  3. 伝説のACコブラが復活、「GTロードスター」量産開始
  4. 日産 リーフ 新型の価格を予想する!…ベースは400万円台前半か
  5. サブコンが再評価される理由と純正ECU時代の新常識~カスタムHOW TO~
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る