11月末から12月上旬にかけて、米国で開催されたロサンゼルスモーターショー12。同ショー恒例の「2012デザインチャレンジ」の最優秀作品は、スバル(富士重工)の『シャーク』(SHARC)。そのイメージ映像がネット上で公開されている。
この映像は12月8日、ロサンゼルスモーターショーの主催団体が公式サイトで公開したもの。ハワイの島々を結ぶ新しい「パラダイスハイウェイ」で使用するポリスカーを想定した、シャークの斬新なコンセプトを伝えている。
ロサンゼルスモーターショーでは毎年、「デザインチャレンジ」と呼ばれるイベントを開催。米国カリフォルニア州にデザイン拠点を置く自動車メーカーによるデザインコンペティションだ。2012年はスバルの他に、GM、BMWグループ、メルセデスベンツ、ホンダ(日本と米国)が参加した。
2012年のテーマは、「2025年のハイウェイパトロールカー」。スバルの米国R&D部門が、今年のデザインチャレンジに出品したのが、シャークである。車名のシャークとは、スバル・ハイウェイ・オートメーテッド・レスポンス・コンセプトの略。
シャークは、4輪にインホイールモーターを内蔵したEV。それぞれが96psのパワーを引き出し、トータルで最大出力384psを発生する。24時間のパトロールを可能にするため、自動運転のロボットカーとして、警察官の負担軽減にも配慮する。
サスペンションに、電子制御のフレキシブルアームが採用されるのも特徴。路面や走行状況に応じて、車体を浮かせる「ホバーモード」に切り替わる。緊急走行を知らせるレッド&ブルーのライトが、タイヤ&ホイールに組み込まれるのも特徴。スバル自慢の「アイサイト」も、3Dゴーグルと連動した新バージョンに進化した。また、任務が終了すると、車体がコンパクトに折り畳まれる点もユニーク。樽状の格納庫に収納される。
24時間のハイウェイ監視や、スピーディな緊急対応に対処する革新的でリーズナブル、環境にも配慮したパトロールカー、シャーク。デザインチャレンジで栄冠を手にした同車の斬新なコンセプトは、動画共有サイト経由で見ることができる。