【2012年10大ニュース座談会】今年のニュースは小粒?

自動車 ビジネス 国内マーケット
豊田章男自工会会長
豊田章男自工会会長 全 24 枚 拡大写真
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 一次選考…中国の反日暴動関連に次ぐニュースは…

 一次選考(順不同)
●中国反日関連
●笹子トンネル崩落事故
●新東名開通
●衆院選挙(政権交代)
●エコカー補助金、国内需要
●安全技術(プリクラッシュセーフティ標準化)
●アジア経済民主化(ワーカーの権利主張)
●トヨタ 86、スバル BRZ
●ホンダ軽自動車、Nシリーズ
●超円高
●トヨタ世界販売台数世界一へ
●スマホ、iOS6の混乱
●ダットサン復活へ
●WEC、トヨタ対アウディ HV対決
●トヨタ アクア、東北復興と躍進するHV
●クリーンディーゼル CX-5、COTY受賞
●タイ200万台、10年越しで達成、ASEAN好調
●6重苦
※2012年12月19日まで。

■エマージングマーケットに焦点

三浦---中国反日以外はどのように順位をつけるか難しいね。

福田---為替レートについては、夏場に1ドル=77円台まで進行後、80円前後で推移し、先の総選挙後は84円台に傾いたが、「超・超円高」が「超円高」に是正されただけで相変わらず輸出産業は打撃が大きい。あとはトヨタが世界一に返り咲くニュースは震災1年後の復活の象徴として上げておきたいところ。エコカー補助金も、国内需要を左右したという意味ではこれも2012年を振り返ったときに印象的な出来事になりそうですよね。

中田---今年はASEANが元気でした。特にタイがようやく生産台数200万台という節目を一気に超えていく勢いです。洪水でホンダをはじめとする各社が大きな被害を被りましたが、回復基調は鮮明です。

福田---中国では東風日産がヴェヌーシア、広汽ホンダが理念とローカルブランドを展開していますよね。中国はやや特殊ですが、やはり世界各国で受け入れてもらう手段として、ブランドの棲み分けを明確にすることは必要でしょう。

■86/BRZのインパクト

土屋---2012年のカーオブザイヤー(COTY)は『CX-5』でした。86/BRZを退けた点に関しては、日本のスポーツカーのあり方を考えてみる良い機会になりました。

三浦---86/BRZは新たなスポーツカーの世界を切り拓いたというべきでしょう。あの価格であれだけのクルマと考えると。

福田---付け加えて、新車を丸ごと共同開発する例が少ない中でトヨタ自動車と富士重工業の連携が成したということも価値がありますよね。

三浦---しかしCX-5が受賞した。CX-5サイズのSUVは世界のトレンドで、クリーンディーゼルも一般的です。COTY選考委員各氏の総意ということですが、やはり乗り味を加味すると、CX-5が優れた車両であると納得できます。SKYACTIV-Dも素晴らしい技術だと。

中田---SKYACTIV-Dは、マツダが磨きをかけた素晴らしい技術です。簡単に他社が真似をすることはできないと考えます。

福田---HVやEVなどのエコカーに出遅れたマツダが、日本では敬遠されていたディーゼルを復活させたことでも評価できる。それに86/BRZのユーザーは中高年が多く、いまの若者はスポーツカーにはなかなか乗らないからね。新車の話題ではホンダの軽自動車、Nシリーズの躍進には目を見張るものがある。スズキやダイハツとはひと味違う味付けがヒットにつながったようだね。

三浦---軽3強時代となりましたが、ホンダが展開する軽自動車の価格は「それなり」です。高めの軽自動車をラインアップしているのがホンダで、ホンダというブランドも背景に需要を吸収しているということではないでしょうか。

(つづく)

《まとめ・構成 土屋篤司》

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