【BMW 320i xDrive 試乗】4WDを意識しない安定した走り…松下宏

試乗記 輸入車
BMW3シリーズ
BMW3シリーズ 全 14 枚 拡大写真

BMW3シリーズは2012年を通じて豊富なバリエーションを展開したが、その中で意外に知られていないというか、取り上げられることが少ないのが4WD車の320i xDriveだ。

【画像全14枚】

xDriveはセダンボディにのみ設定され、グレードも320iのみの設定だ。ツーリングやクリーンディーゼルの320dにもxDriveがあっても良いように思うが、取りあえずは設定を絞っている。ちなみにハンドル位置も右ハンドルだけの設定で、BMWセダンの4WD車で右ハンドルは初めての設定だという。

320i xDriveの車両重量は1610kgでFR車に比べると70kgほど重い。大人の男性ひとり分くらいの重量増ながら、通常の走りではその重さを意識させることはない。

搭載エンジンはFRの320iと同じ直列4気筒2.0リッターの直噴ターボで、135kW/270N・mの動力性能を発生する。動力性能の数値もFRの320iと変わらないので、重量増の影響はあるものの、走りの力強さは320iのものである。

4WDシステムは電子制御式の4WDで、通常は後輪側に多めに駆動力を配分してFR車に近い自然な走りを実現し、走行状況や路面状況に応じて前輪側に駆動力を配分する。

試乗した日が雨天だったので、路面がぬれていて滑りやすいシーンもあったから、そんな状況では駆動力配分が前輪側に多くなっていたはずだが、その配分の変化もごく自然に行われるので、走りの変化を意識させられることがない。

ドライバーが意識することなしに、滑りやすい路面でのトラクションが確保され、操縦安定性とそれによる安全性の向上が得られるのは良いことだ。居住性やトランク容量にもデメリットは表面化していない。

試乗したのは320i xDriveのスポーツで、車両本体価格は500万円ちょうど。FR車に比べると30万円高の設定になるほか、エコカー減税が免税から75%減税に変わる分が数万円あるので、40万円弱の負担の差がある。

温暖な地区のユーザーに意味が薄いが、積雪地など雪道を走る機会が多くて4WDを必要とする人には、まずまず納得モノの価格差といえるだろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★

松下宏|自動車評論家
1951年群馬県前橋市生まれ。自動車業界誌記者、クルマ雑誌編集者を経てフリーランサーに。税金、保険、諸費用など、クルマとお金に関係する経済的な話に強いことで知られる。ほぼ毎日、ネット上に日記を執筆中。

《松下宏》

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