安川電機は、脱ネオジム磁石を実現したEV駆動用モータを開発したと発表した。
モータに多く用いられるネオジム、ジスプロシウムなどのレアアースは、資源の偏在などにより、価格の変動が激しく安定した入手が困難で、今後成長が期待されるEV駆動用モータの課題の一つになっている。
今回同社は、ネオジム磁石を使用せず入手が容易で安価なフェライト磁石を用いたEV駆動用モータを開発。ステータの巻線に平角線を適用することで巻線の高密度化を実現するとともに、ロータの磁気回路を最適化することで、従来のネオジム磁石を用いたモータと同等の外形寸法を実現した。
また、フェライト磁石を用いたIPM構造として、磁石・コアの形状や配置を最適化することでトルク特性を向上するとともに、耐低温減磁性も改善。さらにステータの占積率を約30%向上するとともに製造の自動化が容易な構成としたほか、同社独自の巻線切替モータに適用することで、効率特性も高めている。