【オートモーティブワールド13】アコードPHV「7割がEV走行だけで目的地に到達」

エコカー ハイブリッド
本田技術研究所・島田裕央主任研究員
本田技術研究所・島田裕央主任研究員 全 7 枚 拡大写真

本田技術研究所でハイブリッドシステムの開発責任者を務める島田裕央主任研究員は1月16日の専門技術セミナーで講演し、米国で発売した『アコードプラグインハイブリッド(PHV)』について約7割のユーザーがEV(電気自動車)走行だけで目的地に着けるとの見方を示した。

島田氏は「EVで走れる距離をどんどん伸ばしていくと、それに伴ってバッテリーをたくさん積まなくてはならなくなり、車が重くなって走行する効率が悪くなる。そこで今は、13マイルの設定になっている」と説明。

また「充電に関しては6.6kwの大容量チャージャーにした。この意味はデパートでショッピングや食事をしたりしている間に、240V充電に差すと約40分で完了する。ちなみに30分間でも大容量チャージャーなので10マイルほどEV走行できる距離が復帰する。短時間充電を可能にすることで、ユーザーに充電する機会を設けてもらって、行きも返りもなるべくEV走行してもらおうという考えで設定した」という。

島田氏は「13マイルは見方によっては短いEV走行距離かもしれない」としながらも、「ホンダがロサンゼルスやデトロイト地区などの大都市圏に住んでいる方の使い勝手を調べたところ、片道10マイルで6割くらいが、また13マイルの設定にすると約7割の人が目的地に到達する。行った先で充電をしてもらえれば自宅まで再びEV走行でいける」と強調した。

さらに「ハイブリッドモードスイッチというのが付いている。一般道からハイウェイに入った時に、すぐにこのスイッチを入れることでバッテリーの充電量をキープして走るようになる。ハイウェイを降りたら再びオフにすると行った先でまたEV走行が可能になる。こうすればEVで走る距離がより多くなり、使い方によっては燃費の向上も可能になる」と述べた。

アコードPHVは1月15日に米国カリフォルニア州およびニューヨーク州で販売が開始された。

《小松哲也》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. そのホイール、何年使ってる? 知られざるアルミホイールの寿命と見極め術~カスタムHOW TO~
  2. 2人乗りの特別なトヨタ『シエンタ』登場に「日本一周したい」「こういうの欲しかったんだよ」など反響
  3. ファン必見!『ミニGSX-R』は1000台注文あれば販売される!?「鈴鹿8耐」最注目の“スズキの隠し球”
  4. フォード『ブロンコ』が60周年、初代をオマージュした記念パッケージが登場
  5. ホンダ『シビック』の顔が変わる! 英国版のグリルとバンパーが新デザインに
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る