パテントリザルトは、独自に分類した自動車・輸送機器業界の企業を対象に、2012年の特許審査過程で、他社特許の拒絶理由通知に引用された件数を企業別に集計した「自動車・輸送機器業界 被引用特許件数ランキング2012」をまとめた。
ランキングは、2012年11月までに公開されたすべての公報について、2012年1月から11月末までに拒絶理由として引用された公報を抽出。さらに引用元の名義と拒絶通知を受けた公報の名義が異なるものについて企業別に集計した。
この集計により、直近の技術開発において各社が権利化する上で、阻害要因となる先行技術を多数保有している先進的な企業が明らかになる。
集計の結果、2012年に最も引用された企業は、トヨタ自動車の7680件、次いでデンソーの6101件、日産自動車の5159件となった。
1位のトヨタ自動車の最も引用された公報は、「排ガス浄化フィルタ触媒及びその製造方法」。日本ガイシ、日産自動車、CORNINGなど8件の拒絶理由に引用された。トヨタ自動車の出願によって拒絶理由通知を最も多く受けているのは、本田技研工業。トヨタ自動車の692件の出願が引用され、本田技研工業の583件が拒絶理由通知を受けている。
2位デンソーの最も引用された公報は、「燃料電池システム」。日立製作所やトヨタ自動車、日産自動車、住友化学など10件の拒絶理由に引用された。分野別には、「車両用空調装置」や「カーナビ」「燃料噴射装置」などの技術が多く引用されている。
3位の日産自動車は、「プレス加工による局部肉厚増加方法」が最も引用された。引用された相手先の企業はすべてNTNで、同社の8件の出願に対する拒絶理由に引用されている。日産自動車によって拒絶理由通知を最も多く受けているのは、トヨタ自動車。日産自動車の998件の出願が引用され、トヨタ自動車の859件が拒絶理由通知を受けている。