国際民間航空機関(ICAO)は、ボーイング787型機に搭載されたリチウムイオン電池のトラブルを受けて、安全輸送のガイドラインを航空機用と一般用と同じに改正した。
ボーイング787型機のトラブルでは、リチウムイオン電池が発火するトラブルによって現在、787型機の運航は停止されている。民間航空機にリチウムイオン電池が搭載されたのは787型機が初めて。
ICAOは航空機用リチウムイオン電池の航空輸送時の取り扱いを、一般用リチウムイオン電池と同じ取り扱いにするようガイドラインを改正、2月13日(現地時間)即日有効とした。
従来、航空機で輸送できるリチウムイオン電池は旅客機の場合、一般用が5kgまで、航空機用が35kgまでだった。13日以降、当面の間、航空機用も一般用と同じ5kgまでに改正した。貨物機は従来通り、一般用、航空機用とも35kgまで。
航空機用リチウムイオン電池の取り扱いは、航空会社が同電池の交換部品の輸送を容易にすることを目的に、2013年1月1日から適用となった。今回の改正は、この措置を暫定的に従来通りの取り扱いに戻すもの。
ICAOでは、787型機のリチウムイオン電池トラブルの原因調査が進められる中、輸送の安全性に最大限配慮した暫定的措置としている。原因が究明され、リチウムイオン電池の安全性が確認された段階で更に見直す。