信楽高原鐵道、公有民営方式による上下分離経営へ

鉄道 行政
信楽高原鐵道信楽線の路線図
信楽高原鐵道信楽線の路線図 全 2 枚 拡大写真

国土交通省は3月1日、信楽高原鐵道と滋賀県が申請していた信楽線の鉄道事業再構築実施計画について、国土交通大臣が3月4日付で認定すると発表した。4月1日から公有民営方式の上下分離経営体制に移行する。

滋賀県甲賀市の貴生川~信楽間14.7kmを結ぶ信楽線は、国鉄の路線として1933年に開業した。輸送人員が少ない赤字ローカル線であることから、1981年には日本国有鉄道経営再建促進特別措置法(国鉄再建法)に基づき特定地方交通線に指定され、路線の廃止(バス転換)、もしくは国鉄以外の鉄道事業者に経営を移管することになった。

これを受けて、沿線自治体などが出資する第三セクターが信楽線の経営を引き継ぐことになり、1987年7月13日に信楽高原鐵道の路線として再スタートを切った。

しかし、1991年5月14日に発生した列車衝突事故や沿線人口の減少などにより輸送人員が減少し、厳しい経営が続いている。こうしたことから、地元自治体と信楽高原鐵道は経営改善の検討を行い、地域公共交通の活性化及び再生に関する法律(地域公共交通活性化法)に基づく鉄道事業再構築実施計画をまとめた。

信楽線は1987年の経営移管後、信楽高原鐵道が線路と車両を保有して列車を運転しているが、鉄道事業再構築実施計画により、4月1日からは甲賀市が滋賀県の支援を受けて鉄道用地や施設を保有し、信楽高原鐵道に無償で貸し出す。

これにより、甲賀市は信楽線の線路施設を保有して別の鉄道事業者に貸す第3種鉄道事業者、信楽高原鐵道は他の鉄道事業者から線路を借りて列車を運転する第2種鉄道事業者となる。

《草町義和》

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