全天X線監視装置の観測で「ハイパーノバ」爆発の痕跡を発見、天の川銀河で世界初

宇宙 テクノロジー
MAXI/SSCで見る宇宙からのX線
MAXI/SSCで見る宇宙からのX線 全 4 枚 拡大写真

国際宇宙ステーションの「きぼう」日本実験棟の船外実験プラットフォームに搭載した全天X線監視装置(MAXI)の観測で、はくちょう座方向に「極超新星(ハイパーノバ)」爆発の痕跡が発見された。

この爆発は、通常の超新星爆発の100倍大きなもので、その規模から極超新星と推定された。地球のある天の川銀河では、極超新星もその痕跡もこれまで見つかっておらず、今回が天の川銀河内での世界初の発見となる。

銀河系外では極超新星は8つ程度、極超新星の痕跡は2つ程、発見されている。極超新星は爆発時に非常に明るく輝くため発見数は多いものの、その痕跡は暗く、普通の超新星の痕跡との区別もつきにくく、発見が困難だ。痕跡の探索には精度のよいハッブル宇宙望遠鏡などを使用している。

MAXIに搭載されている、X線CCDスリットカメラ(SSC)は、2009年のMAXIの観測開始以来、全天にわたって広がっている高温度領域を観測してきた。全天観測マップから、はくちょう座の方向に大きく広がった高温領域を確認し、これを解析した結果、200万~300万年前に爆発した極超新星の痕跡の可能性が高いとの結論に達した。

今回の成果は日本天文学会の欧文雑誌「Publication of Astrophysical Society of Japan(PASJ)」に受理された。

《レスポンス編集部》

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