日産自動車の海外向け高級車ブランド、インフィニティが3月5日、スイスで開幕したジュネーブモーターショー13で欧州プレミアした『Q50』。これに合わせて、同車の最新映像がネット上で公開された。
インフィニティQ50は、現行『G37セダン』(日本名:日産『スカイライン』)の後継車。インフィニティは、このQ50を皮切りに、モデル名の呼称を一新する計画。『スカイラインセダン』の海外名は、長年『G』という車名を用いてきたが、新型はQ50というネーミングに変更される。
Q50で注目されるのは、初のハイブリッドが設定される点。「インフィニティ・ダイレクト・レスポンス・ハイブリッド」と呼ばれるシステムは、3.5リットルV型6気筒ガソリンエンジンを基本に、「デュアルクラッチコントロール」と称する1モーター2クラッチ方式のフルハイブリッドシステムだ。
このシステムは、日産『フーガハイブリッド』や『シーマ』用と基本的に共通。駆動用と回生用を兼ねた1つのモーターとエンジン、トランスミッションを2つのクラッチでダイレクトに接続したパラレルハイブリッドシステムに、高出力のリチウムイオンバッテリーを組み合わせる。
エンジンの最大出力は296ps、最大トルクは35.2kgm。モーターの最大出力は67ps、最大トルクは27.5kgm。ハイブリッドシステムトータルでは、354psのパワーを引き出す。
また、先代譲りの3.7リットルV型6気筒ガソリン(最大出力328ps、最大トルク37.2kgm)も用意。欧州向けには、メルセデスベンツと共同開発した2.2リットル直列4気筒ターボディーゼル(最大出力170ps、最大トルク40.8kgm)も設定される。
今回公開されたインフィニティQ50の最新映像は、F1ドライバーのセバスチャン・ベッテル選手が、開発テストを行う内容。同選手の意見が、インフィニティQ50の足回りのセッティングなどに反映されていることを伝えている。