【クラウン ロイヤル 試乗】素直に「いいね!」と思える走り…島崎七生人

試乗記 国産車
【クラウン ロイヤル 試乗】素直に「いいね!」と思える走り…島崎七生人
【クラウン ロイヤル 試乗】素直に「いいね!」と思える走り…島崎七生人 全 7 枚 拡大写真

トヨタ『クラウン』、いいね!…と思わせられる自分がいた。しかも“ロイヤルサルーンG”に、だ。若い頃なら考えもしなかったことである。

確かに12世代目ゼロクラウンのアスリートあたりから「AMGのような走りっぷりだ」と感じてはいた。しかし今回の新型クラウンでは、ついにロイヤルサルーンにも、気持ちが引き寄せられた。コチラが歳を重ねたことはこの際置いておき、クラウンはそれだけ熟成が進められたのだな、と考える。fb(フェイスブック)の同世代の“友達”も、乗り心地はどうですか?と関心を寄せてくるほど。その質問にこの場で回答しておくと、「とにかく一切、神経を逆撫でされない乗り味、走りっぷりです」となる。

試乗車は2.5リットルのガソリンエンジン(4GR-FSE型)搭載車だったが、6速ATでもまったく不足、不満なしのなめらかなパワーフィール。そして何といっても、硬くなく柔らか過ぎない、絶妙な頃合いの乗り心地がいい。ステアリングフィールもなめらかだし、音・振動もクラウンだから、問題があろうはずもない。

室内では、アルファードか何かのようなやや大仰なセンターパネル部に少し圧迫感を覚える。しかしちょうど助手席前あたりの木目パネルの表面クリア塗装の平滑性は、クラウンのクオリティの高さを象徴する。ハイブリッド車より容量に恵まれたトランクのオープナースイッチは、伝統的に運転席ドアのトリム下側に備わる。後席はやや低めに腰を置いた収まりのいい着座姿勢がとれる。

「側突要件や室内空間を確保しながら全幅1800mmを死守したこと」(開発エンジニア)もクラウンの大きな課題だった。歴史を絶やさないでほしい、と思った。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 新型アウディ『Q3』のインテリアを公開、「コラム式シフト」と新デジタルコックピットが目玉に
  2. 2.5Lエンジンを搭載する『インプレッサ』登場、米2026年モデルに「RS」
  3. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  4. 21車種・64万台超、トヨタ自動車の大規模リコールに注目集まる…7月掲載のリコール記事ランキング
  5. シボレー『コルベット』がニュルブルクリンクで「米国メーカー最速ラップ」樹立
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る