宇宙科学研究所、ペンシルロケット実機の鑑定結果を日本天文学会で発表

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ペンシルロケット
ペンシルロケット 全 2 枚 拡大写真

宇宙科学研究所は、ペンシルロケット実機の鑑定結果を日本天文学会で発表した。

【画像全2枚】

日本天文学会の春季年会が3月20日~23日まで埼玉大学で開催され、ペンシルロケットの発掘と研究成果が発表された。

糸川英夫教授が2012年7月20日に生誕百年を迎えるのにあわせて、2012年7月14日から9月2日にかけて企画展「宇宙科学の先駆者たち~糸川英夫と小田稔~」のためにペンシルロケットの所在確認を進めた。この結果、企画展の時点で国分寺で実射された記録が残るもの2機を含むスタンダードペンシルを10機、ペンシル300を1機、2段式ペンシルを2機、クラスターペンシル1機を展示することができた。

日本の宇宙科学の歴史は1955年4月に東京大学生産技術研究所が行ったペンシルロケットの水平試射実験が最初。数多く作られ、試験も多くが陸上で行われて機体が回収されたものの、実機を見る機会は困難だ。常設展示では、国立科学博物館と、日産荻窪工場跡地の「ロケット発祥之地」碑に埋め込まれたもののみだった。

ペンシルロケットは、全長23cmの標準型、全長30cmのペンシル300や、下段にブースターをつけた2段式ペンシル、ブースターを3つ束ねたクラスターペンシルなどがある。また、同じ標準型でも、推薬の量、先端部分が着脱可能か、尾翼の取付角、先端部分の材質に応じて、Full-25DやHalf-30Sなどと呼ばれている。

先端の材質を変えることで重心の位置を変え、尾翼の取付角を変えることで、空力性能を確認しようとした模様。無尾翼のものも実験に用いられたと記録にある。

今回、ペンシルロケットの所在を確認して一堂に集めることで、差異や共通点を明らかにした。存在が確認されながら借用できずに終わったものや、別の場所で保管されているもの、その後発見されたものも含めて鑑定を行った。

軍事と切り離された学術目的でのロケット開発や、少ない予算で工夫を重ねることなど、日本の科学技術史でペンシルロケットの持つ意味は大きい。実機はこれにとどまらず、実験の行われた東京都国分寺市、千葉県、秋田県周辺に残されている可能性がある。

資料の公開を通じて、より多くの実機の存在が知られ、より多くの人の目に触れるようになることを願っているとしている。

《レスポンス編集部》

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