【いつもNAVI Android版 インプレ前編】乗換案内からカーナビまでカバーする万能アプリ

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
ゼンリンデータコム いつもNAVI Android版
ゼンリンデータコム いつもNAVI Android版 全 18 枚 拡大写真

ソフトバンクやauのプリインストールアプリとしても有名な「いつもNAVI」。数あるナビアプリの中でも長い歴史を持つ老舗アプリであり、ルート案内から乗換案内まで、その名の通りフルタイムに活用できるアプリだ。その機能や使い心地を改めて紹介しよう。

◆無料のままでは地図アプリ、月額315円でナビアプリとして使える

ゼンリンデータコムが提供する「いつもNAVI」は非常に多くのバージョンがあるのだが、今回取り上げるのはAndroid版の一つである「いつもNAVI」のSoftBank版とau版。実際に使用したのはSoftBank版だが、au版との間に大きな違いはないと考えていいだろう。なお、Google Playには「いつもNAVI[ドライブ]」、「いつもNAVI[海外]」などのアプリがあるが、いずれも今回取り上げるアプリとは別物なので注意したい。

いつもNAVIは無料でも使用できるが、その場合はナビアプリではなく地図アプリと考えたほうがいい。地図の表示、施設検索といった機能は使えるが、ルート検索や乗換案内はできないのだ。月額315円の有料会員になると全ての機能を使用できる。なお、最初の30日間は有料機能も無料で使用できるので、実際に使ってみてから有料会員になるか決めることができる。月額料金はキャリア課金の「auかんたん決済」および「ソフトバンクまとめて支払い」で支払うので手続きは簡単で、クレジットカードなども必要ない。

すべての機能を利用できる状態であれば、いつもNAVIはかなり多機能だ。もともとカーナビアプリとしてスタートしたいつもNAVIだが、本アプリではカーナビのほか徒歩ナビ、自転車ナビ、電車の乗換案内と、あらゆる移動に利用できる。これだけ使えて月額315円はかなりコストパーフォーマンスが高いといえるだろう。ちなみに、本アプリは地図がサーバーにあり、通信で必要なデータを随時ダウンロードするタイプ。従ってほとんどの機能は通信できる環境でないと使えない、その代わりにスマートフォンのストレージをほとんど圧迫しない。

◆まずカーナビとして使用、進化したガイド機能のクオリティは最高レベル

まずカーナビとして使ってみた。最初に目的地検索をするのだが、これは2つの方法がある。一つは画面上部にある検索ボックスを使う方法。これは非常に簡単だが、半径10km以内の周辺検索専用となっている。10kmより遠い目的地はメニューボタンでメニューを開き、「ナビ」を選択して行う。こちらの操作は操作手順がやや多めになってしまうのだが、その代わりにジャンル検索では「TV番組・ロケ地」があったり、フリーワード検索のキーワードや住所などを音声入力できたりと、非常に多機能だ。ルート検索は渋滞考慮や直線優先などのオプションを設定することができる。

ガイド機能は機能満載だ。交差点拡大、ジャンクションなどのイラスト表示、交通案内板表示はもちろん、ハイウェイモード、料金所のレーン情報表記といった機能も搭載している。画面は縦位置でも横位置でも使えるが、縦位置で使うことを想定したデザインのように思われる。横位置では地図の表示面積が少なくなってしまい、ハイウェイモード時のインターチェンジ情報も少なくなってしまうのだ。

実際にガイドに従って運転してみると、特に変わった機能があるわけではなく、ごく一般的なものだと感じた。しかし、運転を続けるに従って、その評価は次第に上がってきた。どれだけ使ってもアラが出ない。地図はどの縮尺でも適切な表示で見やすいし、スクロールや縮尺の変更も、通信ナビとしてはかなり速くてイライラさせられることもない。ルートを外れた時にリルートがかかるタイミングも適切、かつ高速だ。

音声ガイドも分かりやすく、90度より大きく曲がる交差点ではすべて「大きく右(左)方向です」といったガイドになる。最初は表現が大袈裟すぎるとも感じたが、慣れると確かにこの方が分かりやすい。結局のところ、このガイド機能は目立つ点こそないものの、クオリティが非常に高いと感心させられた。長い間の改良が奏効していると思われる。

◆渋滞考慮ルート検索やオービス警告機能も搭載

いつもNAVIでは、VICSによる渋滞考慮ルート検索やオービス警告、価格付きガソリンスタンド検索、駐車場の空満情報といった便利な機能も搭載している。どれも一つ一つの機能は最近のナビアプリでは珍しいものではないが、これだけたくさんの機能を搭載しているアプリは珍しいだろう。こういった機能をことさら強調していないので、使っていても知らない人もいるかもしれない。

VICSによる渋滞情報はごく一般的な機能で、渋滞している道路を赤で、混雑している道路をオレンジで表示。もちろん道路工事や通行止めなどの情報も表示される。オービス警告は画面での警告はないものの、オービスのある地点を通過するルートを検索するとガイド開始時に、ルート上にオービスがあることを音声で知らせ、オービスに接近した時も同じように音声で知らせてくれる。

ただ、残念なのはどちらの機能も初期設定では無効になっており、使用するには機能が有効になるように操作をしなければならない。渋滞情報はメイン画面にボタンが表示されるが、ルートガイドをするたびに無効になるのでいちいちボタンをタップしなければならない。オービス警告はルート検索のオプションを開いて有効にする必要があるが、これがちょっと分かりにくい。

ガソリンスタンドや駐車場の情報は「ドライブ」メニューから簡単に検索することができる。駐車場情報は情報がオンライン化されているコイン駐車場だけでなく、あらゆる種類の駐車場、例えばホームセンターや家電量販店、公園などの駐車場も検索できる。情報がある駐車場に関しては料金、収容台数、駐車できる車種、空満情報も表示される。また、「ドライブ」メニューにはオービスを検索して一覧表示する機能もあり、事前にオービスの場所や種類を把握しておくことができる。これは他のアプリにはほとんどない機能だ。

《山田正昭》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
  2. 「強烈な需要がありそう」スバルの3列シートSUV『アセント』が今、SNSで話題に
  3. 三菱『パジェロ』7年ぶり日本復活か!? 日産 パトロール 派生モデルの可能性も
  4. シボレー『コルベット』がニュルブルクリンクで「米国メーカー最速ラップ」樹立
  5. 「泥が似合うグレードを!」三菱『パジェロ』がPHEVで復活!? スクープ情報にSNS沸く
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. ブレンボが新ブレーキ開発、粒子状物質を削減…寿命も最大2倍に
  3. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  4. スズキ初のBEVはなぜ「軽EV」じゃない?『eビターラ』開発者が語る「EVの悪循環」と「スズキの強み」
  5. 湘南から走り出した車、フェアレディZやエルグランド…日産車体が量産終了へ
ランキングをもっと見る