動く“零戦”の展示、ファンの要望で延長…ジブリ効果も

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動く“零戦”の展示、ファンの要望で8月末まで延長(写真:所沢航空発祥記念館)
動く“零戦”の展示、ファンの要望で8月末まで延長(写真:所沢航空発祥記念館) 全 17 枚 拡大写真

4月1日、埼玉県所沢市の所沢航空発祥記念館で、展示中の零式艦上戦闘機(通称:零戦)を使ったエンジン始動イベントが実施された。会場では、集まった航空ファン達に向け、零戦がエンジン音を響かせた。

同記念館では、所沢で日本初の飛行場誕生100周年を記念して、2012年から特別展「日本の航空技術100年」を開催。当初、同展の開催期限3月31日をもって零戦の展示も終了する予定であったが、地元所沢市や零戦ファンの要望を受け、特別展と零戦の展示が8月末まで延長することが決定した。

4月1日も、零戦を所有する米国プレーンズ・オブ・フェイム航空博物館への返還に向けた解体作業を公開する予定であったが内容を差し替えた。イベントでは、エンジン始動と会場内を移動するタクシングが披露され、エンジン音が鳴り止むとともに、集まった零戦ファン達の拍手で会場が包まれた。

特別展のため来日したこの零戦は、第2次世界大戦中サイパン島で捕獲されたものが米国で保存され、現在もアメリカの航空ショーなどで飛行している動く機体。現存する零戦の中でも、中島飛行機が開発・製造したエンジン「栄」を搭載する唯一の動く機体という。

展示期間延長について、同記念館の坪井健司館長は「零戦というは戦艦大和とならんで、心の中でのシンボル的な存在でして、いろんな思いを持った方が全国におられますので、そうした人達の想いを叶えられたので非常に良かったと思います」と語った。

これまでの展示の反響について、「今回の展示では、若い方や女性の姿も多かったので、そういった方々も戦闘機の実物に関心を示されたことに、ちょっとびっくりしています。あるいは、零戦パイロットの物語“永遠の0”がベストセラー小説になったり、映画化する影響もあるかもしれません」と話した。

この夏には、スタジオジブリも宮崎駿監督の「風立ちぬ」を公開予定。同作品は零戦の設計者、堀越二郎氏をモデルとした物語とあって、実物の零戦を見ようとアニメファンも会場に足を運ぶ可能性は高いだろう。

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