JAXA、中期目標・計画を発表「みちびき」を活用した測位衛星関連技術の研究開発に注力

宇宙 企業動向
JAXA、奥村理事長
JAXA、奥村理事長 全 1 枚 拡大写真

宇宙航空研究開発機構(JAXA)は、今後5年間の活動指針を示す中期目標・計画を公開した。

初号機「みちびき」は、内閣府の実用準天頂衛星システムの運用受け入れ準備が整い次第、内閣府に移管する。世界的な衛星測位技術の進展に対応し、利用拡大、利便性の向上を図り、政府、民間の海外展開などを支援するとともに、「みちびき」を活用した利用技術や屋内測位、干渉影響対策など、測位衛星関連技術の研究開発に取り組む。

また、日本の防災・災害対策、安全保障体制の強化、国土管理・海洋観測、リモートセンシング衛星データの利用促進、宇宙システムの海外展開による宇宙産業基盤の維持・向上など、関係府省と連携を取りながらリモートセンシング衛星を開発する。

「全球地球観測システム(GEOSS)10年実施計画」に関する開発中の衛星は、継続して実施し、気候変動・水循環変動・生態系などの地球規模で環境問題モニタリング、モデリング、予測精度向上に貢献する。他国との連携によるデータ相互利用、衛星以外の観測データとの連携、各分野の大学の研究者などとの連携を図る。

通信・放送衛星は、東日本大震災を踏まえ、災害時、通信のより確実な確保に留意しつつ、通信技術の向上、日本の宇宙産業の国際競争力向上を図るため、通信・放送衛星の大型化の動向などを踏まえて将来の利用ニーズを見据えた要素技術の研究開発、実証を行う。

宇宙輸送システムは、今後とも自律的な宇宙輸送能力を保持していく。基幹ロケットであるH-IIAロケット、H-IIBロケットは、一層の信頼性の向上を図るとともに、技術基盤の維持・向上を図り、世界最高水準の打上げ成功率を維持する。固体ロケットシステムは、打上げ需要に柔軟、効率的に対応でき、低コスト、革新的な運用性を持つイプシロンロケットの研究開発を行うとともに、高度化、低コスト化を目指す。

将来の宇宙開発利用の可能性を追求するため、大学共同利用システムを基本とした学術研究や宇宙科学・宇宙探査プロジェクトの推進、国際宇宙ステーションなどの有人宇宙活動プログラムを継続する。

《レスポンス編集部》

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