【ランボルギーニ ガヤルド LP550-2 試乗】生産終了も間違いなく歴史を彩る一台…山崎元裕

試乗記 輸入車
ランボルギーニ ガヤルド LP550-2
ランボルギーニ ガヤルド LP550-2 全 9 枚 拡大写真

『ガヤルド』LP550-2は、今回のような路面の状況が刻々と変化するオンロードでは、正直なところ最新のLP560-4との違いは明確にはならない。しかしサーキットでは、よりナチュラルな走りが楽しめるのは、これまでの試乗で確認済みだ。

10psのパワー差は、現実的にはほとんど違いとなっては表れてはいないし、いかにコンパクトなビスカスカップリングとはいえ、それがなくなったことによる重量面でのメリットを考えれば、パフォーマンス的には駆動方式の違いによる差は小さくなる。

ダイナミックな造形のフロントバンパースポイラーは、最新のLP560-4のそれを見た後では、若干クラシカルなテイストを感じるものの、逆にそれがLP550-2の証であることを考えれば、オプティカルな部分でも、ランボルギーニは両車を明確に差別化することに成功したと評価してよいのだろう。

ギアボックスやサスペンションの動きも、LP560-4よりも若干スパルタンなものに感じられた。LP550-2には、駆動方式の違いを超えた、独自の世界が存在することを再確認させられた次第だ。

ガヤルドの生産がまもなく終了することは、ランボルギーニ自身もそれを認めているとおり。次世代モデルがどのような姿、メカニズムで誕生するのかは、現在の段階では不明だが、ガヤルドが歴史的な成功作として、ランボルギーニの歴史をこれからも華やかに彩ることは、間違いのないところだろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★

山崎元裕|モーター・ジャーナリスト(日本自動車ジャーナリスト協会会員)
1963年新潟市生まれ、青山学院大学理工学部機械工学科卒業。少年期にスーパーカーブームの洗礼を受け、大学で機械工学を学ぶことを決意。自動車雑誌編集部を経て、モーター・ジャーナリストとして独立する。現在でも、最も熱くなれるのは、スーパーカー&プレミアムカーの世界。それらのニューモデルが誕生するモーターショーという場所は、必ず自分自身で取材したいという徹底したポリシーを持つ。

《山崎 元裕》

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