日立、位置センサー無しで永久磁石モーターを制御

自動車 ビジネス 企業動向
日立「位置センサを用いず永久磁石モーターを低速で安定駆動可能な制御技術」を開発
日立「位置センサを用いず永久磁石モーターを低速で安定駆動可能な制御技術」を開発 全 1 枚 拡大写真

日立製作所は、永久磁石モーター(ブラシレスDCモーター)の駆動に必要な位置センサを用いず、停止・低速状態から素早くモーターを起動させ、高いトルクで駆動できる制御技術を開発したと発表した。

新技術により、永久磁石モーターの位置センサが必要なくなり、モーターの小型化や据付・メンテナンス作業の簡略化を図れる。低速状態から短時間で高いトルクを出せることから、コンベアや昇降機などへの応用も可能で、永久磁石モーターの用途も拡大する。

永久磁石モーターは、停止・低速状態から素早くモーターを起動させるためには、回転子の位置角を検出するための位置センサが必要で、このセンサの取り付け場所や取り付け精度、信頼性などが課題となっており、センサを用いない制御技術が求められていた。

永久磁石モーターは、回転子に取り付けられた永久磁石と巻線に流れる電流によって回転トルクを得ている。日立が開発した技術は、この回転子に取り付けられた永久磁石の影響によって、巻線のインダクタンスが微小に変化することを利用、回転子の位置を検出する。巻線のインダクタンスの変化は、モーターの起電圧の変化として観測することができるため、起電圧の値から逆算して回転子の位置検出を実現している。

今回開発した技術は、モーターの構造や磁石の材料などに関わらず適用できる特徴があり、レアアースを用いないアキシャルギャップ・アモルファスモーターの駆動も確認した。

今後、産業用を中心に様々な永久磁石モーターにこの技術の適用に向けて開発を推進していく方針。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【BMW R1300RT 試乗】200km/hクルーズの快適さは、もはや飛行機レベル…佐川健太郎
  2. 名車「964型ポルシェ 911」を最新の姿に甦らせる、シンガーが最新レストア作品披露へ
  3. スイスポ最終モデルの完全進化形! BLITZが手掛けた“走りと快適”の完熟セットアップPR
  4. ハイレベルなサウンドカーが全国から集結!『第12回ヨーロピアンサウンド カーオーディオコンテスト』注目車レビュー Part 1
  5. BYDのプレミアムブランド「DENZA」、グッドウッド2025で英国デビューへ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  3. リチウムイオン電池の寿命を2倍に、矢崎総業、バインダフリー電極材料を開発
  4. トヨタや京大、全固体フッ化物イオン電池開発…従来比2倍超の容量達成
  5. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
ランキングをもっと見る