【ジャガー XJ Supersport LWB 試乗】優雅な走りと後席空間…島崎七生人

試乗記 輸入車
ジャガー XJ
ジャガー XJ 全 5 枚 拡大写真

LWB(ロングホイールベース)は言うまでもなく、VIPや然るべき立場のオーナーが後席に収まるための最上級サルーンだ。『XJ』では当然ながら初代モデルから設定があった。

日本仕様の最新『XJ』では、5リットルのV8・DOHCスーパーチャージャー(510ps/625Nm)搭載の「SUPERSPORT」のバリエーションとして用意される。シリーズのフラッグシップでもあり、1825万円のプライス・タグがつく。

ともかく後席に収まってみる。するとサイドウインドの前後の長さと、大人がうずくまれるほどの足元の広さが、何といっても印象に残る。装備も、短時間の試乗ではすべての確認は不可能だったが、リクライニング、4ウェイランバーサポート、サイドサポート付きヘッドレスト、マッサージ機能等、さまざまな機能が標準なのは「LWB」のみ。フットレスト、トレイや、試乗車はオプションの8インチモニター、ワイヤレスヘッドフォンも装備していた。背中を少し倒したゆったりとした姿勢と優しい着座感がジャガーらしい。フカッとしたシートに沈み込んで座るトヨタ『センチュリー』の後席とはまた別の世界観だ。

3155mmのロングホイールベース。なのでステアリングを切ると、ストレッチリムジンほどではないが、ボディ後方が後からゆっくりついてくる感覚。標準ボディ(SWB)以上の視線が揺れない穏やかで優雅な乗り味は、やはりLWBならではだ。動力性能の余裕があるから決してあくせくした走りは見せないまでも、アクセルの踏み込み量に対し、相応の加速が得られる。

ボディは伸ばしているはずだが、クーペのようにゆるやかに落ちていくルーフライン等、外観デザインのバランスがまったく崩れていない(SWBに目を戻してもせせこましく見えない)のもデザイナーの手腕が発揮されているところだろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. オートサロンで注目の1台、スバル『S210』ついに抽選申込を開始 限定500台のみ
  2. レクサスの自然吸気V8エンジン搭載『IS 500』、最終章「アルティメット エディション」北米で発表
  3. ホンダWR-Vリコール…シート素材が保安基準に適合しないおそれ
  4. 「このサイズ感は良い」上陸間近のアルファロメオ『ジュニア』、日本に最適とSNS注目
  5. フィアット『グランデ・パンダ』にハイブリッド登場、欧州ベース価格は310万円下回る
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 地域再エネ活用の収益を還元、ホンダ N-VAN e:を茨城県神栖市へ無償提供
  2. 【調査レポート】ベトナムにおけるモビリティ市場調査~13社(四輪・二輪)の最新動向~
  3. VWと米ウーバーが提携、『ID. Buzz』の自動運転車を運行へ
  4. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  5. BYDが「軽EV」の日本導入を正式発表、2026年後半に
ランキングをもっと見る